そして、彼の家にデートに行く日がやってきました。
亜紀さんが手を洗うついでに洗面所を確認してみると、美容液や髪の毛など気になるものは何もなく、その時はすっかり安心していたとか。
しかし……
「その日はほぼ1日、彼の家で映画を観たりしてのんびり過ごしていました。夕方、トイレを借りた時にトイレットペーパーがなくなってしまったんです。
どこかに予備があるかなと、トイレの上にある棚を開けると、
大量の歯ブラシの束が2束も出てきたんです! 1束20本以上はあったと思います」
中には「ゆみ」など女性の名前が書いてあるものや、まだ1~2回しか使ってなさそうなものがあり、
それはまるで歯ブラシの墓場のようだったとその時のことを振り返ります。
「とにかく歯ブラシの多さと、予想外の場所からの歯ブラシの登場に驚きました。その時は、彼が元カノの歯ブラシをコレクションしているんじゃないかと思いました」
“歯ブラシの墓場”を発見したことがきっかけで、性別は断定できないものの彼がどれだけ人を家に上げて泊めているのかを知ってしまい、ショックが隠せなかった亜紀さんでした。
「その後は他の場所も気になり始めてしまい意識を向けると、洗面所以外にも不審なところがありました。
冷蔵庫に彼が絶対飲まないであろうカクテルの缶があったり、テレビ棚の下に女性用の化粧水や美容液のサンプルが大量にあったり、色々と見えてきてしまったんです。それまで私が気にしなさすぎたみたいで……」
モヤモヤが止まらなくなった亜紀さんはしびれを切らして彼にやんわりと「友達とかよく泊まりに来るの?」と聞いてみることに。