
「苦しむわたしを見て、半笑いで『夜までやってダメなら、抜いて明日の朝やり直しかなぁ~』と言うんです。そんなの辛すぎると思い、他に策はないのか聞いてみました。すると、めちゃくちゃ軽いノリで『
どうしても下から産みたい? こだわりなければ、帝王切開でもいいけど~。どうする~?』と。あまりの上から目線に本気でブチ切れました」
産婦人科で毎日のようにお産を見ている医師には、大したことではないかもしれませんが、ひとりひとりが命がけのお産。しかも初めてのお産で不安がいっぱいな状態でのひどい声掛けは野々宮さんにとって怒り心頭、そしてショックな発言でした。
「腹の中では怒り狂ってましたけれど、わたしはまだ促進剤を打たれて陣痛も来ている真っ最中。これ以上は無理だと思い『
帝王切開でいいです!!!』と叫びました。すると医師は『
じゃあ手術室の空き見てくるね~』と軽いノリで出て行きました。幸い3時間後に手術室が空いていて、緊急帝王切開できることになりました」
不眠と陣痛に疲れ果てた上に、失礼な上から目線の言葉を浴びて、半ばヤケクソ気味に帝王切開を決めた野々宮さん。
「あの医師に手術を任せるのは怖かったですが、そんなことも言ってられません。帝王切開が決まったので、今すぐ点滴を抜いて!と看護師さんに頼んで、やっと陣痛促進剤の痛みから解放されました」