中学の同窓会へ、初恋の相手に「会わなければよかった」と激しく後悔したワケ
憧れだった彼の姿を見て、ドン引き
「わたしの頭の中がお花畑すぎたのだと思います。よく考えたらお互いに25歳分歳を重ねているわけで…25年ぶりのTさんは、どっしりとした中年体形になり、なんとなく髪の毛も寂しい感じになっていて…“よくいるオジサン”になっていました」
25年分歳を重ねたのはお互い様ですが、初恋の相手はキラキラした甘い思い出すぎて、どうしても脳内で美化しすぎてしまっていたようです。
甘い思い出がガラガラと崩れてゆく
外見はずいぶん変わってしまったけれど、きっと中身はあのときの彼のままだと信じて話しかけようと思ったのですが、遠くから談笑する変わり果てたTさんを見ると、これ以上幻滅したくないと思い、話しかける勇気が出なかったそうです。
「近づいては遠のき、話しかけようか迷っていましたが、遠くから聞こえてくる話が所帯じみていて。しかも、当時は自分も話していたであろう地方なまりも気になってしまって、頭の中の彼がガラガラと崩壊してしまいました。今目の前にいる彼は確かにTさんだけれど、わたしの中で出来上がったアイドルのTさんとは別人。だからわたしの初恋は夢のままでとどめておこうと、その場を立ち去りました」
初恋の相手とは再会しないほうがよい、とはよく言われますが、こういうことなのですね。
やっぱり初恋の相手は、自分の頭の中で、当時の素敵な姿のままでとどめておくほうが良さそうです。
―シリーズ「春のトホホ」―
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<文/塩辛いか乃>塩辛いか乃
世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンのバーリアル。不眠症。note/Twitter:@yukaikayukako
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