由利さんは彼と交際しているとはいえ、会うのは月に1~2回程度。GWでさえ、1回会っただけでした。「
今まであまり親孝行ができなかったから、今年は実家に帰省する」と言われ、年末年始は1日も会えませんでした。

私はここで、素直な疑問を口にしました。
「
東京で働く独身男が、12月28日から1月3日まで実家で過ごすことなんてあるかな」
「そうですよね。やっぱりそう思いますか」
由利さんも、自分の優先順位が低いと感じることはあったのです。
「仕事に理解がある女性だから好きになったって言われると、彼にもっと会ってほしいとか言えないんです。仕事が忙しいのは分かるけれど結婚も考えているのに親に紹介してくれないし年末年始も会えないし。
たまにしか会えないと、せっかくのデートなんだから楽しく過ごした方がいいかなと思って余計に言えなくなるんです」
由利さんはすっかり“もの分かりのいい彼女”をやめられなくなっているようでした。
「自分の時間も大事にしないとね。由利さんは結婚したいんでしょう。その気がない男に貴重な時間を費やしたらダメだよ」
「やっぱりそうですよね。
彼の勤務先も知らないんですけどなんて確認すればいいでしょうか」
「ええ!」