160cm30kgからの過食へ…壮絶な摂食障害を抜け出せた“たった一言”。「ガムを食べることすら怖かった」
悩みを抱える女性に優しく寄り添い、鼓舞するような言葉を掛けているインフルエンサーの“まゆ姉”こと、まゆさん。
『「1日1つ」で人生が変わる 幸せメンタルをつくる100チャレンジ』(KADOKAWA)を上梓している彼女は、まさに女性の味方のような存在。しかし、実は最初からポジティブに生きられたわけではなかったそう。
「太ったね」という些細な言葉から陥った摂食障害となってしまい、一時は160cm30kg台まで体重が落ちてしまったと言う。
なぜ、そうなってしまったのか。当時のことを振り返り今現在の向き合い方を聞いた。
160cm30kg、摂食障害で髪が抜けるほどの低体重に
――SNSでの発信を見ていると摂食障害になったことがあるとのことですが、何歳のときに、なにがきっかけだったのでしょう?
まゆ姉:中学生のときに拒食症になって、その反動で高校生の時に過食症になりました。
最初に拒食症になったきっかけは本当に些細な“太った?”と言う友人の一言でした。当時周りには“太っている人をバカにする”人も多く、“デブはダメ”って考えが無意識的にあったんだと思います。だから、友人からの言葉を聞いた時に「自分なんてダメだ」「太ったら価値がなくなる」ってすごくショックを受けて…。
中学生だったので、全然知識がなくて、とりあえず「食べない」「倒れるほど動く」とかそういうのしか分からなかったんです。最初は揚げ物を減らして、次は炭水化物減らして…って少しずつ食べるものを減らしていったら、最終的にはガムを食べるのもなんか気になっちゃうぐらい、口に食べものを入れるのが怖くなってしまいました。
――ダイエットが加速しすぎてしまったんですね。
まゆ姉:「食べている姿は醜い」「細ければ細い方がいい」本当にもう美的感覚がおかしくなっていたんだと思います。当時は160cmくらいの身長で体重が30キロ代だったので、当然生理は止まるし、体温調節ができなくなってみんなが半袖で過ごしているのに、私は寒くて寒くてたまらなかったり、髪の毛が抜けたりと、健康にも被害が出てきていました。それでも、私は「髪の毛抜けたら体重減るじゃん」って思うほどだったんです。
拒食も、過食もきっかけはたった一言だった
――治るきっかけになった出来事はあったのでしょうか。
まゆ姉:病気って自覚がなかったんですけど、親から「入院しないと命に関わるんだよ」「生きてるだけでいいんだから」と言われたことによって、「そうなんだ」「生きてるだけでいいんだ」って思えたんです。拒食症になったきっかけも、治ったきっかけも、本当にたった一言でした。
――ただ、その反動で過食症になってしまった。
まゆ姉:そうですね。中3の終わりくらいから過食になって、60キロくらいまで太りました。いきなり太ったので「めっちゃ太ったよね」って当然のように言われる。痩せてた時の自分を知っている人に出会いたくないから、休みの日も家から出ずに引きこもってました。
――なぜ、一気に体重が増えたのでしょう?
まゆ姉:拒食症って、いわば飢餓状態。身体が“栄養を蓄えなきゃいけない”って思っている状態なので、拒食症からは過食症になる人って多いんです。自分の気持ちの問題ではなく、そもそも病気なので、そうなってしまう。もう食べたくもないし、気持ち悪いのに、衝動が押さえ切れないから食べちゃうんですよね。これは体感ですけど、拒食症だった期間の倍くらい時間をかけないと、“普通”に戻るのは難しいのかなって思います。
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