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松本人志が重要性を語った「演技力」とコント新時代。キングオブコントではドリフ的笑いに先祖帰りも?!

隣人のチンパンジーは顔を出さない分コントとしての旨味少

――小石田純一、長州小力。ものまね芸人の芸名に「小」つきがちという、あるあるですよね。 <芸能の内側の話なので、一般の人ってどういう感じで見ているのかなとは自分も思いました。でも「コントの世界だから、サッカー選手の体格じゃなくてもその役として納得させられる→実際はものまね芸人でした」という、コントだからこそできる叙述トリックのような旨味は使っていたと思います。 対して、隣人のチンパンジーのネタは読み切り漫画であれば思わずニヤっとしてしまうであろう作品性の高さがあった一方で、“このアイデアを使うにあたってコントがベストチョイスじゃないのかもしれない”という思いはありました。一話完結の物語としてストンと落ちる。でも、顔を出さない分だけ表情が使えず、コントとしての旨味が少ない。フラッシュアニメや人形劇で戦ったら一番強かったのではないかとも考えられますね> ――予選で本人たちが二本目もチンパンジーのネタだと明言していたそうですが。 <そうなんですよ。準決勝で披露したネタは二本ともチンパンジーのネタだったんです。きっと本人たちの狙いとしては、ファイナルに進んで二本目の照明がついた瞬間に最大の笑いを生み出すことだったのではないかと。三位に入れないのがわかった瞬間にチンパンジー役の中村さんが喋(しゃべ)り出したので、きっとそうだったと思います>

若手よりもおじさん芸人たちのネタの方がバカ

――漫画的なストーリー展開でいうと、今回最も芸歴の短かったゼンモンキーもそうですよね。
<キングオブコントもこれくらいの芸歴の人たちにもっと決勝に出て欲しいですね。でも、若々しさという意味ではおじさん芸人たちのネタの方が若いというか、バカですよね。カゲヤマやラブレターズの方がバカ(笑)。 ゼンモンキーは場を持たせる演技力もしっかりしているし、松本さんも「コントらしいちゃんとしたコント」と評価していたのですが、いかんせん他の人たちと経験値が違いすぎました。でも順番と雰囲気によって、おじさんたちがコケ始めたら彼らにも優勝のチャンスはあったと思います> ――先ほど名前が挙がったラブレターズは最終出番ということで割を食った可能性もありそうですが。
<隣人やゼンモンキーが読み切り漫画のような話だった一方、ラブレターズはドラマのワンシーンみたいでしたよね。ただ、その前のサルゴリラがハマりすぎちゃった。お腹いっぱいになったところでの出番だったので、影響した可能性は否めませんね。 賞レースって順番についてよく言われますけど、それだけ流動的なものなんです。さっきウケてたのに急にスベったり、スベっているものを何回も繰り返したら笑いがきたりすることが普通にある。今大会も、それだけ実力は拮抗していたと思います>
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コント新時代、原始の笑いにかえってきた?!
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