男性ものの下着を身につけるのが生理的に耐えられない…自分は“普通の男性”だと思ってたのに
――それはなんともうらやましい! 私のパートナーも理解があるとよく言われますが、私が「タキシードを着たい」って言っても、彼は無視して、聞かなかったことにすると思います。それだけに「男性として好きだけど、性別移行に協力的」というのは……うーん、どういうことなんでしょうか。
夢実:「もともと中性的だったし、あなたが変わるわけじゃないでしょ」と、言ってくれました。男性として好きなのは変わらないけど、女性として生きることは受け入れているって感じなんでしょうか。カミングアウトしてからは、メイクや服選びなど、話題はより女性同士でするようなものになりましたが、仲のよさはずっと変わっていませんからね。
それでも、悩むこともあります。私は、彼女が周りから「オカマと一緒にいる」と思われるのがイヤだったんです。
それだったら、レズビアンカップルに見られたいと思いました。だから、ダイエットしたりメイクの仕方や声の出し方を工夫したり、女性らしくなるよういろいろ努力しました。その一環として、ホルモン治療もはじめました。
――女性ホルモンによる治療は、特に性機能への影響が大きく、精子の生産の停止やペニスの縮小、性欲減退などの副作用があると聞いたことがあります。パートナーも夢実さん自身も抵抗はなかったんですか。
夢実:愛情表現って別に性行為だけではないと思うんですよね。私たちの場合、年齢もあって性欲が下がっているのもあると思いますが、ハグやキスだけでも十分愛情を表現しあえる関係だったので、私自身その点は迷いはなかったです。パートナーも私の選択を尊重してくれました。
最近は女性ホルモンの治療のおかげで、胸が目立ってきました。50代でのホルモン治療なので胸がふくらむか少し不安でしたが、より女性らしい姿になれてうれしいかぎりです。
カミングアウトしてからは、まるで女友だちのような、より親密な信頼関係を結べているように感じます。一緒に女性ものの服を買いに行っては、「夢実に似合いそう」と勧めてくれたりするんです。私も、女性として、彼女と同じ目線で歩んでいる感覚があります。
いまの私は、だいぶ“おばちゃん”に見られるようになりましたが、ときには男性に見られることもあります。そんなときは、彼女が私以上に怒ってくれるんです。私からすれば自分の努力がまだまだ足りないだけなんですけど、そうやって怒ってくれるのはやっぱりうれしいものです。
――素敵ですね。でもパートナーの方は、男性だと思っていた配偶者が女性化していくことに、本当に戸惑いはないのでしょうか。
夢実:そこは私も不安で何度か聞いたことがあります。本人は「男性として私のことを好きになったし、いまも変わらない」って言います。
夢実:「もともと中性的だったし、あなたが変わるわけじゃないでしょ」と、言ってくれました。男性として好きなのは変わらないけど、女性として生きることは受け入れているって感じなんでしょうか。カミングアウトしてからは、メイクや服選びなど、話題はより女性同士でするようなものになりましたが、仲のよさはずっと変わっていませんからね。
それでも、悩むこともあります。私は、彼女が周りから「オカマと一緒にいる」と思われるのがイヤだったんです。
それだったら、レズビアンカップルに見られたいと思いました。だから、ダイエットしたりメイクの仕方や声の出し方を工夫したり、女性らしくなるよういろいろ努力しました。その一環として、ホルモン治療もはじめました。
ホルモン治療と性生活
夢実:愛情表現って別に性行為だけではないと思うんですよね。私たちの場合、年齢もあって性欲が下がっているのもあると思いますが、ハグやキスだけでも十分愛情を表現しあえる関係だったので、私自身その点は迷いはなかったです。パートナーも私の選択を尊重してくれました。
最近は女性ホルモンの治療のおかげで、胸が目立ってきました。50代でのホルモン治療なので胸がふくらむか少し不安でしたが、より女性らしい姿になれてうれしいかぎりです。
カミングアウトしてからは、まるで女友だちのような、より親密な信頼関係を結べているように感じます。一緒に女性ものの服を買いに行っては、「夢実に似合いそう」と勧めてくれたりするんです。私も、女性として、彼女と同じ目線で歩んでいる感覚があります。
いまの私は、だいぶ“おばちゃん”に見られるようになりましたが、ときには男性に見られることもあります。そんなときは、彼女が私以上に怒ってくれるんです。私からすれば自分の努力がまだまだ足りないだけなんですけど、そうやって怒ってくれるのはやっぱりうれしいものです。


