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エロ俳句にハマった人気芸人「スケベなネタはやってないですが…」きっかけはピース又吉の衝撃

エロ自由律俳句から発展してコントになったものも

――もしかして、これまでにエロ自由律俳句から発展してコントになったものもあるのでしょうか? 加賀:ありますよ。『抱かれたと思っていた』という句を考えたんですが、これは女性の先輩が男性の後輩に告白したけど付き合えなかった、というコントになっています。  先輩が「じゃあ、なんであの時抱いたの?」と問い詰めるんだけど、後輩は「抱いたつもりはない」という。  このコント、実は後輩は自分が先輩にむちゃくちゃにされたと思っているので「自分の方が抱かれた側」と認識しているズレがあるわけです。  いろいろと難しい時代なので表現が大変ではありましたけど、がっつり5分くらいのコントとしてやりました。 ――エロ自由律俳句発のコントが本当にあったとは驚きです! 加賀:あと、単独ライブでやったお寿司屋さんが舞台の『背徳感』というコントも、自由律俳句をやっていたからこそ生まれたネタだと思います。 ――そう聞くとかが屋のネタ作りにおいても、自由律俳句は重要な位置を占めているような。 加賀:芸人になる前から僕はずっと自由律俳句を毎日3句は絶対に詠んでいて、コントを書き始めてからは1本ネタを書くたびに、そのネタを自由律俳句にして書き溜めてもいたんですよ。 ――エロではない自由律俳句は、本当に加賀さんにとって日常といえるんですね。 加賀:こうやってコツコツ頑張ってこまめにやることが僕は得意なのかもしれません。

最終的な目的地は、自由律俳句人口の増加

鼻を食べる時間インタビュー――今後もエロ自由律俳句は続けていきたいですか? 加賀:はい。でも、最終的にはみんな自由律俳句の方に進んでもらいたいというのが本音です。  エロ自由律俳句をきっかけにもっと詠み人が増えてくれたら嬉しいですね。 ――最終的な目的地は、加賀少年にも多大なる影響を与えた、自由律俳句人口の増加ということですね。 加賀:競技人口が圧倒的に少ない分野ですし、エロを受け入れられる人もごく少ないとは思います。  それでも僕みたいな人がエロ自由律俳句に触れて「それ、それ!僕も書きたいやつ!」と思って始めてくれることが一番の理想なんです。  同時にここからかが屋のネタも見てもらえるようになれば、と。  実際にエロ自由律俳句からかが屋のコントに流れついた子もいるらしいんですよ。 ――ちなみに、相方の賀屋(壮也)さんは本を読んでくれましたか? 加賀:「よかったよー」とは言ってくれました。  でも、前に別の自由律俳句の本を渡した時と全く同じリアクションだったので、本音はどうなのかわかりません(笑) ――では、エロ自由律俳句に興味を持った方にメッセージをお願いします。 加賀:最初は「これは間違ってる」「うまくない」と思うかもしれませんが、とりあえず詠んで発表してみてください。  自由律俳句は「それ正解」と言ってくれる人が必ずいるので、どんどん詠んでいきましょう。僕も絶対に「いいね!」っていいますよ! ――ありがとうございました! <文・写真/もちづき千代子>
もちづき千代子
フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。インコと白子と酎ハイをこよなく愛している。Twitter:@kyan__tama
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