お目当てだった道産グルメもゲットして、専門店をブラブラとしながらウィンドウショッピングを楽しんでいました。しかし、あるときなにやら周囲の反応がおかしいことに気が付きます。

「店員さんが笑いをこらえるような苦しそうな顔つきをしているんです。それに、すれ違う人に指さされていたり、ヒソヒソと耳打ちしている様子が妙に目に付いたんです」
なにかがおかしい、と思った小夜子さんですが、とくに思い当たる節がないので、気にしないようにしていたようです。すると、五十代ぐらいのスーツを着た紳士がそっと近づいてきて、耳元でそっと「そのTシャツ、やばくないですか?」とささやきます。
「いったいどういうことだろうと同じフロアのトイレに向かいました。そしたらもうびっくり! てっきり無地だと思っていた息子のTシャツの背中に、
言葉にするのもはばかられるほどの卑猥(ひわい)な単語がでっかくプリントされていたんですよ!」