
結局、電話が終わったのは1時間後。
アキコさんは帰宅した夫に事の経緯を説明し、「あなたもたまには祝ってあげたら?」と言いましたが、ユウスケさんは「俺も親父も毎年、忘れちゃうんだよな~。その役目は、アキコに任せるわ」と返されてしまいました。
その後は特に変わったこともなく、義母とは再び適度な距離感を保てていたアキコさん。今年は事前に宅配でお菓子を送り、誕生日に面倒なLINEや電話が来ないように対策しました。
ところが、これが逆効果。プレゼントを受け取った義母は、アキコさんに怒りの電話をかけてきたのです。
電話越しで義母は「物を贈れば誕生日を祝ったことになるなんて思わないで! 私が欲しいのは、こういうのじゃない! 心のこもった『おめでとう』の声が聞きたいの。なにも難しいこと言ってないでしょ!」と激怒。
アキコさんは義母と家族になってしまったことを後悔しました。
「この出来事も夫に話しました。お義母さんの誕生日への執着、ちょっと異常じゃないかって。でも、夫は問題視してくれません。『声だけでいいなら安上がりじゃん。アキコのことが好きなんだから毎年、おめでとうの電話だけしてやればいい』と言うだけでした」
毎年、こんな思いをしなければならないのかと思うと、離婚が頭をよぎりさえする……。そう話すアキコさんは、また来年やってくる義母の誕生日に対して、すでに恐々とした気持ちでいます。
義母は誕生日にいったいどんな想いがあって、距離感がバグってしまうのか。その答えが明らかとなり、アキコさんの負担が軽くなる日は果たしてやって来るのでしょうか……?
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<取材・文/古川諭香>
古川諭香
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:
@yunc24291