
真澄さんは専業主婦として長年暮らしていました。にもかかわらず、掃除や家事についても「無理しなくていい」という夫の言葉どおり、手を抜いてしまっていたのです。
広範囲を念入りに掃除するときには業者を頼み、料理はデパ地下やスーパーの惣菜を活用。空いた時間を満喫してきました。
「ラクで楽しい時間を過ごす代わりに、自分の能力や技術を磨くチャンスを失っていたのです。そのため、私にできることは何もありませんでした。
アルバイトの面接でもハキハキと答えられず、『そういう感じだと、ウチでは無理だね』と言われたこともあります」
真澄さんはそうした体験から、「家事だけでもしっかりやっていれば、ヘルパーや掃除業者への就職もできたかもしれません。それに、お金の流れを把握していれば、もっと早く夫の不倫に気づけたのではないか……」と、後悔を口にします。
「その後はなんとか、ハローワークで面接の練習を重ね、いまはアルバイトを掛け持ちして暮らしています。
誰かに頼りきってしまうと堕落し、自分の可能性も摘みとってしまうかもしれません。自立心を持って生きること、貯金しておくことは大切だと思いました」
他人に自分のすべてを委ねて生活することは、一見するとラクで幸せそうかもしれません。ただ、誰かにすべてをやってもらうということは、自分は何もしないということ。
自分自身の可能性を潰さないためにも、人に依存せずに自分の足で人生を歩みたいものですね。
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<文/山内良子>
山内良子
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意。