──おうち性教育シリーズをこれまで出してきて、読者の方から多く届いた声などはありますか?
フクチマミさん(以下、フクチ)「『自分が子どもの頃にこの本に書かれていることを知りたかった』という親御さんからの声が多かったですね。私たち親世代はきちんとした性教育を受けてこなかったので、いざ子どもに性教育を教えようとしても、どうしていいのかわからないという気持ちがあります。
今もそうですが、
私たちが子どもの頃は、女性を雑に扱うような、女性を性的に消費する表現が公共の場にたくさん出回っていたと思います。それで、無意識のうちに性について抵抗を感じたまま大人になった人も多いのではないでしょうか。性について学ぶ機会もなかったので、余計に拒否感を持ってしまっている状態だと思います」
──昔は、メディアや街中のいたるところに性的なものがあふれていたので、知らないうちに嫌悪感を抱く気持ちもわかります。
フクチ「読者からの声の中には『以前は、自分の性欲をすごく汚らしいこととか恥ずかしいことだって思っていた。でも、この本を読んで、女性も性欲は当たり前にあることだと知って、
自分は汚くなかったし、後ろめたいことをしているわけではなかったんだと知りました』という感想もありました。
女性にも当然性欲ってありますよね。でも、それが正しいものなのかわからなくて、『自分のことを不潔だと思っていた』という声も届きます。性的なコンテンツに触れて、そのような気持ちになることは私もよく理解できます」