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性的なこと「子どもに教えたくない」不安の正体は? 過去に見たアダルト表現に“本当は傷ついてきた”私たち<マンガ>

自慰行為は「自分の体を知るうえで大事なこと」

──フクチさんは、自分を不潔だと思ってしまう気持ちをどのように解消されたのでしょうか。 フクチ「私の場合、『おうち性教育はじめます』の共著者であり、長年性教育に携わってきた教育家の村瀬幸浩先生の講演会でお話を聞いて、意識が変わりました。  例えば、セルフプレジャー(自慰行為)の話になったときのことです。私はそれまでセルフプレジャーをするのは悪いことで、女性は特にしてはいけないものだと思っていたのですが、村瀬先生が『別に悪いことじゃない』『自分の体を触って心地良いかどうかを確認するのは大事なこと』『セルフケアとしてもいいこと』『する人もいるし、しない人もいる』という文脈で語ってらっしゃったんです。  それまで女性の性欲やセルフプレジャーを悪いこと・汚いことと感じていた私の中の意識が、大きく変わりました。『自分の体を知るうえで大事なこと』として捉えていいんだという、新しい気づきでした」

「こんなこと子どもに教えて大丈夫?」不安の正体は

──無意識のうちに、自分に嫌悪感を抱いている場合もありますよね。 フクチ「性に対して強い抵抗感を持っていると、『こんなことを子どもに教えて大丈夫なんだろうか』とか『親たちもこんなことをしたんだと思われたらどうしよう』という不安が強くなると思うんです。  その不安を紐解いていくと、親自身が幼い頃にアダルトコンテンツに触れて汚いと思った気持ちや、身近な人が持っているのを見てしまって、傷ついた経験などがあるのではないでしょうか。そういった経験から、自分や自分の親、大人のことを汚らしいと思ってしまった方もいると思います」
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支配の「性」と、生きるために必要な「性」
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