そしてそれから数日後、誠也さんから話があると呼び出された那奈さんは、てっきりお付き合いを申し込まれると思い込みウキウキしながら待ち合わせ場所に向かったそう。

「そしたら実は誠也さん、あのデートの日以来例のクリームちゃんが忘れられず夢中になってしまい、
毎日のように猫カフェに通いつめて、おやつなど課金しまくっているそうなんです」
もちろん昔飼っていたモコちゃんの面影をクリームちゃんに求めるのはよくないし、全く別の猫なのも分かっているけど、気になってつい会いに行ってしまうし、
できることなら引き取りたいと考えてしまい……でもそんなことは許されない身勝手なことだと思う? と相談されました。
「なんだかまるで、
初恋の人にそっくりな女性に出会ってしまって思い悩む映画の主人公みたいだなと、ちょっと笑ってしまいました。でもこれは恋愛経験の良い勉強になると思って。
『たとえ好きになったきっかけがモコちゃんだったとしても、
きちんとクリームちゃん自身を愛して仲良くなれたのならありだと思うよ』と、まるで私は誠也さんの恋の相談役のようなポジションでアドバイスして、その後も毎日のようにやり取りをするようになったんです」
那奈さんは、そんなやり取りを通じて誠也さんの真っ直ぐで熱い人柄をすっかり好きになり、
きっと近々クリームちゃんも一緒に3人で仲良く暮らす日々が来るに違いないと楽しみにしていました。
「そしてすっかりクリームちゃんと心を通わせた誠也さんは、無事に家へお迎えして一緒に暮らし始めたのですが……」