――石井さんにとって『僕らの別荘』のメンバーはどういった存在なのでしょうか。
「一番の身近なアンチ兼ファン。温かくも厳しくも、僕をよく見てるなと思います。『もっとこうしてほしい』『こうした方がいいよ』とか、いつも言ってくれるんですけど、ありがたいと同時にアンチと似た構図だなって思っています。たぶん彼らにも『石井にはこうあってほしい』というものがあるんでしょうね。すべては愛ゆえだとは思いますけど」
――言い得て妙な気がしますね。アンチ兼ファン。
「愛は感じるんです。そのうえで複雑ではあります。みんな僕に上手くいってほしいけど、そのままでもいてほしいような……。その気持ちに応えたくもありますが、今に見てろ!という感情もあるんですよ。どうせ一生の付き合いになると思うので、長いスパンでやっていきますけど(笑)」
――石井さんは今年1月に、漫才コンビ・天秤を解散してピン芸人になっています。今後の芸人としての目標はありますか?
「これまでシドニー、うたたね、天秤という3つのコンビを組んでいたのですが、今後はピンでいくのか新しく相方を見つけるのか、迷っているところがあります。別荘以外の活躍の場を持つためにも、わかりやすい客観的な結果や知名度は上げるべきだとは思いますけど」
――絶賛お悩み中といったところでしょうか。
「個人的には、明日も今日みたいな日だったら、それでいいんですよね。だから、どうしていくのが一番幸せなのか、答えは出ていないです。ただ、最終的にお金持ちになって、保護犬の活動をできるようになりたいです。僕、実家で犬の介護を2年やって見送ってから、一人暮らしを始めたので。……ここ、(いい人)って書いておいてください」
――書いておきます。石井さん、イイ人ですね(笑)。
「それでよろしくお願いします(笑)」
【シドニー石井】
お笑い芸人。1994年生まれ東京都出身。吉本総合芸能学院(NSC)東京校23期生で、同期に令和ロマンやヨネダ2000がいる。YouTubeチャンネル『
僕らの別荘』のリーダー。2024年からYouTubeチャンネル『
シドニー石井ch【友アホ】』でも活動中。
<取材・文&撮影/もちづき千代子>
もちづき千代子
フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。インコと白子と酎ハイをこよなく愛している。Twitter:
@kyan__tama