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国民的人気ドラマに12年間出演した“天才子役”が「長ゼリフ」を覚えられたワケ。本人が明かす記憶術

 橋田壽賀子脚本の人気長寿ドラマシリーズ『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)で10歳から12年間、“加津ちゃん”こと野々下加津役を演じていた宇野なおみさん(36歳)。かつて“天才子役”と呼ばれた宇野さんは現在、フリーライター、エッセイストとして活動中です。  そんな宇野さんが30代女性として等身大の思い、ちょっとズッコケな日常をお届けるエッセイ連載。今回は「記憶術」をテーマに綴ります。 【過去記事】⇒連載「話そ、お茶しよっ元気出そ」エッセイ一覧

渡鬼の長ゼリフを覚えた「記憶術」

幼少期の筆者

「渡鬼」舞台版のとき

 渡鬼といえば長ゼリフ! 「どうやってセリフを覚えているの?」  今まで、幾度となく聞かれて参りました。  皆様ご機嫌よう、宇野なおみです。初回のエッセイでも「ぶっちゃけ無茶だった」とお話しておりましたが、本当に無謀な挑戦を毎週していたと、今も思っています。  実はこの覚え方について、人様に話せる程度に系統立てられるようになったのは最近なのです。今回は、その記憶術についてお話します。

「ただ読めば入った」子役時代

 本当に初期は、一度読めば覚えられるという自動記憶システムが搭載されていたので、どうやって覚えているのという質問の意図自体を、あんまりわかっていませんでした。  んま~、鼻につくガキンチョですこと!(笑) ただ、理科の化学式なんかは何度やっても覚えられず、中学の理科で、まじめに頑張ったのに48点を取ったことがあります。  ショックでいまだに点数覚えているという……。多分橋田壽賀子台本の“読み慣れ”もおおいにあったでしょう。 「中3~4日でセリフをすべて覚えてリハーサルに向かう」という習慣は小さいころからすっかり根付いていたので、どれほどびっくり人間祭りなのかも、気付かないままでした。
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20代でじわじわと“異変”に気付く
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