「職場の若い女性からしたら、敦さんは先輩とか上司ですよね。そんな上下関係があれば、気も使うし丁寧に接しますよ。ニコニコしてくれるのも、優しい気持ちからじゃなく会社での立ち回りのためかもしれないじゃないですか。それに、結婚相手として受け入れてくれるかは別ですよ」
「まぁ、そうですよね」

「同年代女性から丁寧に接してもらえる男性じゃないのに、年下女性と結婚なんて無理ですから」
婚活中の女性たちから、「
一回り以上年上の男性からのアプローチが気持ち悪い」と聞くことがあります。「おじアタック」と呼ばれる現象です。
でも相手も面と向かって「気持ち悪い」とは言わないから、おじアタックする人たちは「若い女性の方が優しい」と思い続けてしまうのかもしれません。
敦さんは、もう結婚を諦めて、婚活をやめた方がいいのだろうかと迷っていました。
「結婚自体が無理とは思わないんですけど、若い女性と結婚っていう高望みを叶えるのは厳しいですよ。せめて同年代の女性に絞って相手探しするとか、現実的な相手を探しては?」
「でも、
タイプじゃないと会うのが面倒になってしまいそうで」
「
結婚は推し活とは違いますよ。共に生活する相手として見ていないでしょう」
「そうですよね。どうせ私なんて大したスペックでもないですし」
「婚活をやめなくてもいいけど、高望みをやめればいいだけなんですよ」
「やっぱり、
30代後半でも高望みなんですね」
「そうですよ。結婚相談所でも、成婚退会するカップルはほとんど4歳差以内ですからね」
敦さんは、10歳差以内なら同年代だと思っていたようです。
卑屈になって自信喪失するか、高望みし続けるか。敦さんに限らず、婚活で苦戦するのはこのような極端な思考の方が多いです。まるで、自己分析を怠り、大手有名企業にばかりエントリーしつづけ内定をもらえない就活生のようです。
その後、敦さんは「少し自分と向き合ってみる」と約束してくれました。
※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
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<文/菊乃>
菊乃
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:
@koakumamt