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「ようやく“社会人としてスタート”した」65歳・ベテラン女優が“年齢で役が減る”業界で打ち破りたいこと

実年齢ではなく“今のエネルギー”で評価を

筒井真理子さん③――そういえば、年齢を重ねてのブレイクといえば、筒井さんは、今年大ブレイクのほいけんたさんが大好きだとか。 筒井:そうなんです!大好きです、『千鳥の鬼レンチャン』で見せる「カラダぐぅ♪」。あの堂々とした姑息さ、ある意味“発明”だと思います。ほいさんも60歳ですよね。あの方、芸には厳しいんですって、ああ見えて。ああ見えてって(笑)。それでね、お客さんにも厳しいそうで、そこもたまらなく好きなんです(笑)。疲れた時に見ると、元気をもらえるんです。 今は年齢という概念自体が昔とは違っていて、役も“実年齢”ではなく“生物年齢”で選ぶ時もあって欲しい。ハリウッドのオーディションでは自分の思うカメラ年齢《Age range》を書いて提出するそうです。その人の“今のエネルギー”で選考される環境が浸透すればいいなと思います。

いろんなことを面白がれることが大切

――そうですね。最後に、これを読んでいる人生の後輩たちに、ひと言メッセージをお願いします。 筒井:自分にも世界にも、素直で正直であってほしい。本当のことを積み重ねていくことが、内面も社会性もいちばん健やかに育っていく唯一の道だと、この年で確信しています。そして、面白いことを探してほしい。というより、いろんなことを面白がれることが大切かもしれません。何でも面白いんですよ。 年齢を重ねるほど、母として、友人として、社会人として、いくつもの“仮面”をかぶる場面は増えてくると思います。それでも、それらすべてが自分で、全て大切です。そのひとつひとつに正直で、楽しみながら生きていけたらいい。軽やかで素敵だと思います。 <取材・文・撮影/望月ふみ ヘアメイク/竹川紗矢香 スタイリスト/伊里瑞稀> 筒井真理子さん⑧映画『もういちどみつめる』は全国順次公開中 (C) Aerial Films
望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi
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