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どっちもヤバい!クズ男の生田斗真と、ハッタリかます菅田将暉。ふたりの決闘に“芝居の本質”を見た|ドラマ『もしがく』8話

「おもちゃの銃」にも深い意味がある

『1Q84』で有名になった「チェーホフの銃」(物語における伏線のお約束で、あらかじめ出ていた銃は発砲されないといけないルール)を想像させる小道具であり、それがクベの持っている拳銃が本物ではないかというミスリードを呼ぶ。唐突に思いつきの派手な出来事を描いているのではなく、事前に入念に準備がされてある。それがプロフェッショナルだ。当たり前のことなのだけれど、令和のいま、なんだかとっても尊く感じる。  さて、拳銃という大事な道具の持ち主・大瀬が、芝居に出たら、ものすごく巧くて「警官にしておくのがもったいない」「ほんとうに初舞台?」とまで言われるほどだったという展開も楽しい。彼もまた、偽物を本物のように見せられる逸材なのだ。 【特集】⇒『もしがく』ドラマレビュー <文/木俣冬>
木俣冬
フリーライター。ドラマ、映画、演劇などエンタメ作品に関するルポルタージュ、インタビュー、レビューなどを執筆。ノベライズも手がける。『ネットと朝ドラ』『みんなの朝ドラ』など著書多数、蜷川幸雄『身体的物語論』の企画構成など。Twitter:@kamitonami
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