――現在は、どれくらいの頻度でお酒を飲んでいるのでしょうか。
エクボ:夫が休みの前日だけ一緒に飲むようにしているので、週に2回くらいです。缶のハイボールを1本だけ買って、炭酸水でできるだけ薄めて飲んでいます。冷蔵庫にお酒を置かないようにして、飲む日は夫と一緒に買いに行きます。今のところ、この生活を2年弱続けています。でも、今まで何度も失敗したし、お酒を減らそうと決めてから2年半ほどは人生の暗黒期を過ごしました。
それに性格がかなり変わってしまったので、”アル中”になる前の元気だった自分には戻れないないと思っています。失った信頼や人間関係も取り戻せません。そこは後悔して、反省するしかないと感じています。
――以前と比べて、お酒に対する意識は変わりましたか?
エクボ:お酒が頭の中を占める割合が大きく変わりました。最悪だったときは、常に「次にどうやって飲もうか」と考えていました。仕事中も、「トイレに行く時間でお酒が飲めるんじゃないか」「看板を出すついでに飲めるじゃん」と考え続けて、すごく疲れていました。
お酒を減らせるようになってからも、常に「お酒を飲みたい」という気持ちはあったのですが、最近この漫画を描くようになってから、それが減ってきたように感じます。
――漫画を描くことは、エクボさんにとって大きな変化になったのでしょうか。
エクボ:仕事を辞めてからずっと何もしていなかったし、何かを継続したことがなかったので、今年のお正月に「1年間だけでも、毎日何かを続けよう」と決め、1日10分でもいいから漫画を描くことにしました。元日にブログも開設して、それから10月まで毎日更新を続けています。11月以降は1日おきの更新ですが、漫画自体は毎日描いています。
――今後の目標はありますか?
エクボ:これからは、自分の性格のダメな部分を描いていきたいです。自分と似ている人達に読んでほしいなと思っているので、今後も漫画は描き続けたいと思っています。
【依存症の相談窓口】
全国の保健所
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/hokenjo/
全国の精神保健福祉センター
https://www.zmhwc.jp/centerlist.html
<取材・文/都田ミツコ>
都田ミツコ
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。