このように騙す側の視点で見てみれば、恋愛コラムに書かれている「誠実な男を見分ける方法」のほとんどが、「女を騙すために誠実に見せる方法」とイコールなのが分かります。 「○○する人＝誠実だ」のようにイコールで結びつけることなんて基本的にはできません。○○していても誠実な人もいれば不誠実な人もいますし、むしろ狡猾な男ほど騙せそうなポイントを装っているんですから！ 　ちなみに「あなたは魅力的だからセックスしたい」と素直に態度で示すことって、不誠実なことなのでしょうか？ 自分の欲望に素直なほうが私は何倍も誠実だと思うのですが、どうも日本では文化的に恥じらいを重視する傾向やとりわけ女性は性的なことにオクテであることが望ましいとされる傾向からか、性に対して隠すことや後回しにすることを誠実さであると勘違いする人が多いように思います。それゆえ人の本質を見誤るのです。 　とにかく、騙されないようにするために、騙す側の視点で自分自身を見つめ直し、自分の誠実さを判断する基準が誤っていないかチェックすることを心掛けてみてください。 ＜TEXT／勝部元気＞ ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 【勝部元気】 1983年東京都生まれ。コラムニスト・社会起業家。専門はジェンダー論、現代社会論、コミュニケーション論、教育論等。他にも所持資格数は66個にのぼる（2015年6月現在）。働く女性の健康管理を支援するコンサルティング会社（株式会社リプロエージェント）の代表取締役CEO。ブログ『勝部元気のラブフェミ論』（http://ameblo.jp/ktb-genki/）、twitterは＠KTB_genki。初の著書『恋愛氷河期』が発売中