
「やめてください。仕事の打合せをしたいのであって、吉原のことなど知りたくありません!」
すると車中は静かになり、無言のまま。しばらく走行してから貿易商が「
きみは堅いねえ」とつぶやいたそうです。我慢し切れなくなった月本さんは、携帯に着信があったと嘘をついて車から出て、そのまま帰宅したそうです。
「その後は、連絡があってもやんわりと断り、自然消滅させました。ビジネスが形として進展しなかったことが幸いだったと思います」
また、このことから大きな教訓をもらったと前向きです。
「起業した当初は、弱気なムードを漂わせていたような気がします。強気な姿勢で臨むべきでした。でもこのことをバネにして、2度とセクハラに遭っていませんよ」
もちろんこの貿易商の男が100%悪いのですが、セクハラ体験をバネにできたと語るバイタリティには脱帽します。
―
私達の身近な「セクハラ」vol.8―
<TEXT/夏目かをる イラスト/鈴木詩子>