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老いたペットとの約束を、もう果たせないと気づいた瞬間|ペットロス Vol.14

すべての人生には、必ず終わりがある

 課題に向き合わざるを得なくなったもうひとつの要因。それは17年間ともに暮らして来た愛猫・でんすけを2015年9月に失ったことです。
でんすけ

お気に入りのトトロの毛布にくるまっていた、でんすけ

 5月頃からなんとなく体調が優れない日が増え、食欲が落ちるたびに「点滴に通っては復活!」ということが続いていたでんすけでしたが、8月末からは点滴に通っても食欲が戻らず、見る見る間に小さく、軽くなり、とうとう天使になってしまったのです。  ケフィも一緒に霊園まで行き、でんすけと最期のお別れをしました。ケフィにとってでんすけは尊敬すべき先住の動物であり、頼りになるお姉さんであり、かけがえのないパートナーでした。晩年のふたりはとっても仲良しで、いつもお互いを探し、お尻をくっつけて眠っていました
ケフィとでんすけ

いつも同じ布団で、お尻をくっつけて眠っていたケフィとでんすけ

 私の片手にのるほどの小さな骨壺に入ってしまったでんすけをケフィに見せると、ケフィは鼻をひくひくさせ、でんすけの気配を感じているかのようにあたりの匂いを嗅ぎ、まるで天に昇る姿が見えるかのように空を見上げました。「さよなら」を告げるかのように目をしばたたかせながら……。  でんすけを見送ったこの日、私は「すべての人生には必ず終わりがある」ことを意識せざるを得ませんでした。 <TEXT/木附千晶> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 【木附千晶プロフィール】 臨床心理士。IFF CIAP相談室セラピスト。子どもの権利条約日本(CRC日本)『子どもの権利モニター』編集長。少人数の「ペットロス」セミナーを開催しています(港区東麻布、カウンセリングルーム「IFF」相談室内)。次回は2018年6月9日(土曜日)13時~16時です。
木附千晶
臨床心理士。「CAFIC(ケフィック) 子ども・おとな・家族の総合相談 池袋カウンセリングルーム」主宰。子どもの権利条約日本(CRC日本)『子どもの権利モニター』編集長。共著書に『子どもの力を伸ばす 子どもの権利条約ハンドブック』など。著書に『迷子のミーちゃん 地域猫と商店街再生のものがたり』、『いつかくるペットの死にどう向き合うか』など。
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