また、ユイさんには夫に絶対やめてほしいことがあるそう。
「主人は自分の担当している雑誌で名物編集者としてコラムを連載しているんですが、それがとにかくもう赤裸々なんです。ここのキャバクラに行ったとか、あそこの風俗に行ったとか…」
「そういう趣旨の連載だということは知っていますし、仕事と割り切っているつもりなんですが」と続けるユイさん。ある時、こんな話がコラムに掲載されており、仰天したそうです。
「『
嫁に内緒で出会い系アプリに登録。実際に会ってみたところ、とんでもない写真詐欺だったのでデートを断ったら激怒され、新宿の大通りを延々追いかけ回された』というような内容が書いてあったんですよ。
当然びっくりして主人を問い詰めました。そうしたら、『
別に、“して”ないからいいでしょ?』ってヘラヘラ笑いながら言われたんです! はらわたが煮えくり返るかと思いました」
「百歩譲って、出会い系アプリで他の女と会っていただけならまだいいけれど、
私が読んでいることを知ってて暴露するなんて何事か!」とユイさんは怒りを爆発させたといいます。しかしマコトさんは妻の怒りなどどこ吹く風。ケロっとした態度で、また次のコラムから自分の性事情を開けっぴろげに書き始めたそうです。
「本当に恥ずかしいですよ、誰が読んでいるかも分からないですし。『もし親戚や友達に見られたら…』と思うと気が気じゃないですから、
『ご主人、なんの仕事してるの?』と聞かれても濁すしかないんです。バカなの? 何も考えてないの? ってモヤモヤしちゃいます」
「普段私の身体を気遣ったりしてくれている分、一体何を考えているのか分からなくて困惑しちゃいます」とぼやいていたユイさん。東大卒夫の頭の中は摩訶不思議です。
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東大生の妻たち vol.2―
<文/小泉ちはる>