そんな彼に対し、早紀さんはこんな言葉をかけます。

「彼に『
長続きする仕事が見つかるまで、私が働くからゆっくり探していいよ』と言っちゃったんです。私は当時派遣で働いていたんですが、生活のためにキャバクラのバイトも始めました。
三重にいるときは彼が生活費をほとんど出してもらっていたので恩返しのつもりでもあったんです。私が夜働くようになったら安心したのか、彼はますますゲームにのめり込むように。本当に仕事を探しているのかも怪しいけれど、その時は彼を信じるしかないと思っていましたね」
そしてついに修羅場はやってきます。
「
彼がずっとゲームでチャットをしているんです。なんとなく良い気持ちはしなかったけれど責めるほどではないかなと思っていたのですが、ある日たまたまチャットの履歴を見てしまったんです。
そこには『
彼女と同棲してるけどキャバ嬢だから辛い』『
◯◯ちゃん相手にしてよ』など、私と上手くいっていないと言って女をナンパしている内容が! 極めつけは顔写真を送ってほしいとLINE交換まで……」

「人に働かせといてお前はネトゲで女とイチャついてんのか!!」と怒りが爆発した早紀さんは、
寝ている彼に蹴りを入れて起こしました。
「彼は『早紀がキャバクラで他の男と話していると思うと寂しかった』と言い訳していましたが、『
誰のために働いてると思ってんじゃ!』『
寂しかったら浮気すんのか!』と私が怒鳴ると完全にビビっていましたね……(笑)」
その後、追い出すように彼を三重へ帰した早紀さん。今でも彼と住んでいたマンションで1人で暮らしています。
「
あれ以来、誰かと付き合っても私が甘やかすせいか皆ヒモみたいになっていくんですよね。友達には『ダメンズメーカー』『ダメ男製造機』とイジられるし、早くイイ人を見つけて結婚したいです……」
優しさと甘やかしは紙一重。早紀さんはもう少し男性に厳しくする目を養い、幸せになってほしいと思いました。
――
シリーズ「結婚を逃す女性のため息」vol.6――
<文/結城>
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【結城(ゆうき)】
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