年間15日しか一緒に暮らさない夫婦。それでも8年続いているワケって?
夫婦であっても仕事や子供を理由に住まいを分ける単身赴任カップルは今どき珍しくありません。なかには結婚後の大半の期間を離れて暮らす人たちもいます。
都内在住の篠山美智さん(仮名・36歳/アパレルメーカー)は、結婚して8年になりますが夫と一緒に住んでいたのは最初の2年だけ。現在、7歳と4歳の2人の男の子がいますが、近くに住む義両親に助けてもらいながら子育てしているといいます。
「海外でも場所によっては付いていくことも考えましたが、夫の赴任先は中東。治安はもちろんですが気候面や衛生面などを考慮し、主人と話し合って日本に残ることを選びました。
海外勤務の可能性があるのは聞いていたので覚悟はしていましたが、内示があったのは長男が生まれた直後。だから、主人は子供と離れるのを嫌がっていましたけどね(笑)」
夫の任期は3年でしたが、任期終了後さらに別の国に赴任。それもアフリカだったため、そのまま単身赴任を続けることになったとか。
どちらの国も赴任先もあまりに遠距離すぎるので休日に自宅に戻ることもできるわけもなく、帰国休暇は年2回。けれども、日本に戻っても本社での会議や報告などがあるため、家族と一緒に過ごせるのは年15日程度しかないそうです。
「そのため、2人の子供の幼稚園や小学校の行事もすべて不参加。特に下の子は出産にも立ち会うこともできませんでした。
主人が海外単身赴任中であることは親しいママ友にしか言ってなかったため、私のことをシングルマザーだとカン違いしている方もいたようです」
スカイプなどを使って週2回、夫と連絡を取り合っているそうですが、何かあっても互いに駆け付けられる距離ではありません。不在であることに不安を感じたりはしないのでしょうか?
「ないと言えばウソになるけど、子供が生まれてからほぼこの状態なので比べようがないですから。なかには冗談半分で『それで夫婦っていえるの?』と言ってくる友達もいますが、たまにしか会わないせいか一緒に住んでいたころよりも仲はいいですね。年にたった15日しか会わないから私も主人も互いに尽くし合っちゃう。
でも、子供たちはさすがにさびしいみたいです。赴任先に戻った後なんか『パパ……』ってずっと泣いているので。それを見ると子供たちには申し訳ないって思いますけどね」
夫婦関係は良好だと話す美智さんですが、単身赴任となれば何かと誘惑も多いものです。実際、現地で女性とデキてしまう男性はいくらでもいますが「そこはあまり気にならない」とのこと。
夫は結婚して8年のうち、6年間は海外単身赴任

周囲からはシングルマザー扱い?

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