夏の強い光を感じたら…ブラックドレスを身にまとって
【モードをリアルに着る! Vol.90/小林直子】
真夏に似合う色として、多くの人がまず思い浮かべるのは「白」でしょう。夏至の太陽の光の下では、純白が最も美しく輝きます。
けれども、夏至も過ぎ、太陽の光が頭の真上ではなく、少しだけ傾いたところから届くようになると、次に似合うのは「黒」やその他、ダークな色合いになります。
夏の前半は白やライトな色合いが、そして後半は黒やダークな色合いが太陽の光によく映えると覚えておくといいでしょう。
夏も後半部分に近づいてくると、真夏の強い光、そして焼けた肌によく似合うサマーブラックドレスは、少しの工夫でリゾート地でも、街でも着られる重宝な一枚となるでしょう。
今年のサマーブラックドレスの気分を最もよくあらわしているのが、今回取り上げるシャネルのルックです。
まずは夏に着る黒いドレスを手に入れましょう。その際に、カジュアルすぎるもの、スポーティなものは避けるようにしましょう。
この着こなしの肝は、ドレスはフェミニンで端正なものだけれども、小物で外してみたり、変化をつけるということです。
ドレス自体は、例えばポロシャツやTシャツの丈を伸ばしたものなどはやめましょう。エレガントなもの、シックなもので、ワンピースではなく、ドレスと呼びたくなるようなものがいいでしょう。
シャネルがドレスの新しいバランスを提案
フリルがたくさんついたベビードール風のオーガンジーでできたベアトップのミニドレスは、コンパクトにまとまってはいるものの十分なボリューム感があり、今の気分を表現しています。それだけではなく、ミニドレスの下に黒いサイクリングパンツを合わせることによって、今まではなかったドレスの新しいバランスが提案されています。 見どころは小物使いです。 目につくのは大きなブリムのラフィアの帽子。リボンの色はドレスと合わせてブラック。ハイブランドらしい端正なドレスにサイクリングパンツとラフィアの帽子を合わせることで、マンネリになりがちな夏のリトルブラックドレスの着こなしを、新鮮なものに変化させています。 あとはシャネルならではのゴージャスな小物で過剰に盛り付け。 イアリング、ネックレス、バッグのチェーン、バングルにゴールドを散りばめて、極めつけにサンダルのヒールとバッグを真夏の温度を少し下げてくれそうなトランスペアレントにすることによって、クールな雰囲気を演出。 ドレスがシンプルなだけに、アクセサリーやバッグの盛り付けは過剰に真夏の気分を詰め込んで。ビーチでも街でも通用する最強スタイルで、誰にも文句を言わせない勢いはさすがシャネルという感じです。 では、私たちがサマーブラックドレスに挑戦するときはどうしたらいいのか、考えていきましょう。
黒いドレスは、エレガントでシックなものを選ぼう
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