子どもの食事中のスマホはやめさせなきゃダメ?判断基準は“たった一つ”
食事中の動画は、本当に悪なのか?
こんにちは、食文化研究家のスギアカツキです。『食は人生を幸せにする』をモットーに、「一生モノの能力を養う食育(※)」について様々な実践法を提案しています。
【関連記事】⇒「子どもが料理を食べてくれない」と悩む母親に伝えたい“2つの科学的事実”
※「真の食育は、認知能力(いわゆる知力・学力)と非認知能力(意欲、自信、忍耐、自立、自制、協調など生きる力のこと)を両方高めることができる」という信念のもと、無理がなく楽しい食育法を実践、提案しています。
最近、子どもがレストランでスマホ動画やゲームを楽しんでいるシーンに出くわすことがあります。みなさんはこのような場面を見て、どう感じますか?
実際にママやパパの気持ちを聞いてみると、「本当はよくないんだけど、静かにさせるために……」、「やめさせたいけど、なかなかやめてくれない」といった声があがってきます。
私も小学2年生の男の子を育てる母親として、悩む気持ちもよくわかります。でもこれ、本当に悪いことなのでしょうか?
そこで今回は、食事中の動画視聴の是非について考えてみたいと思います。海外事情や食育の観点をふまえ、これはマズイ! と判断するためのポイントも検討してみました。
はじめに、レストランで見かける子どもの動画視聴について、海外でも同様のことが起こっているか調べてみました。もちろん一概には断定できませんが、実は諸外国では日本ほど多くは見られません。
その理由としてあがったのは、「日本ほど“静かにしなさい”と言われないから」や、「食事中に会話を楽しむ食文化があるから」というもの。
せっかくみんなでごはんに来たのであればその時間を思いっきり楽しむ傾向にあり、にぎやかなピクニックやパーティなども好まれるのでしょう。
個食(孤食)が問題視されるような日本と比べると、海外では食事中の会話は多く、家族での食事も重視される傾向にあります。
それでは次に、子どもの動画視聴は本当に悪なのか? という点について考えてみましょう。
結論から言いますと、私は大概において問題視する問題はないと考えています。例えば、このようなシーンを想像してみてください。
ママ友や仲良し家族が集まるような食事シーン。親同士がお酒を飲みながら子どもの存在を忘れて盛り上がっているとしたら、子ども達は大人の状況に仕方なく合わせている可能性があります。
そしてもう一つ、注文したメニューを待つ間に「騒ぐな」と言われている場合、静かに好奇心の満たすために動画を楽しんでいる可能性があります。
つまり、子ども達が主体性を発揮するような場面ではなく、我慢や不快感、退屈さを感じる状況において、動画を視ることは決して悪ではないと思うのです。
レストランでの動画視聴は日本ならでは?
子どもの動画視聴が悪にならない場合もある

1
2