おうち生活で料理に目覚めた夫。最初は妻のゴキゲン取りだった?
仕事がテレワークや休業となったことで、夫と毎日朝から晩まで顔を突き合わせることになったという方は多いでしょう。
「夫婦仲は悪くないと思うけど、それでも外出できないからストレスが溜まってました。こっちはリビングで会社の仕事をしているのに、夫は名ばかりのテレワークで仕事はほとんどない状態。
昼間からソファーに寝転がってゴロゴロしている姿を見て、何度も殺意を覚えました(笑)。私はまだ週3日はテレワークですが、カレは毎日出社するようになったのでホッとしています」
夫とのSTAY HOME生活についてそう振り返るのは、8歳の娘さんと親子3人で暮らす進藤あおばさん(仮名・35歳/ソフトウェアメーカー)。でも、イラッとしたことばかりではなく、助かったことも多かったといいます。
「夫は普段からゴミ捨てくらいしかやらないですけど、私は家でもがっつり仕事をしていたので掃除や洗濯を率先してやってくれたのは助かりました。まあ、嫁の機嫌取りを兼ねた退屈しのぎにこなしているだけかもしれませんけどね」
と、毒を吐きつつも「おかげで仕事に専念できました」と夫には感謝している様子。ただし、「忙しそうだから夕食は俺が作るよ」と言い出したときはアセったとか。
「夫は結婚するまで実家と寮暮らしの経験しかなく、料理をしたことがほとんどなかったからです。休みの日にパスタを作ってくれたことはありましたが、麺だけ茹でてソースはレトルトでしたし、ほかの料理にしてもレンジでチンして食べられるようなものばかり。
けど、このときは『せっかく時間があるし、イチから作ってみようと思って』と言うものだから不安しかありませんでした」
本格料理デビューの夫が選んだのはカレー。失敗の少ない無難なメニューにホッとしつつも初心者丸出しの指を切りそうな包丁さばきに、「気になって正直仕事が手につきませんでした(苦笑)」と、あおばさん。
料理する姿を見ていた娘さんも心配だったのか「パパ、大丈夫?」と声をかけていたとか。
「『パパに任せろ!』とか自信たっぷりに言っていたのに、出てきたのは明らかに水分多めのスープカレーのような品。ゴロゴロ野菜の大きさがいびつなのはご愛敬としても中まで火が通ってない野菜も多かったです。
調理時間が思ったより短かったので煮込み時間も足らなかったんだと思います」
ですが、頑張って作ってくれた夫にダメ出しできず、娘さんも「お、おいしいよ」と気を使っていたほど。夫はそれに気づかないわけがなく、一口食べた途端、「ゴメン!」とテーブルに頭をぶつけそうな勢いで謝ってきたそうです。
「芯が残っていた野菜にしてもレンジで温めればちゃんと食べられましたし、気にしないでいいからと話したんですけど、夫は『頼む、もう一度チャンスをくれ!』と言って譲らなくて。
そもそも私からお願いしたことじゃないですけど、意外と頑固なところがあるので3日後の夕食を作ってもらうことにしたんです」
緊急事態宣言解除も一部の企業ではテレワークが続いています。イライラしてついパートナーと衝突するカップルも、関係が良い方向に変わってきたカップルもいるようです。
テレワーク中も忙しそうな妻を見て、家事をする夫
夫の料理初挑戦は失敗。娘に気を遣われてリベンジを決意
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