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高収入の仕事をやめて留学した33歳女性。フランスで“別人”になっちゃった

「iPhoneって何?」と言っていた親友が、IT業界に転職

 元々、映像制作の仕事がしたくてマスコミで働くようになったという尚子さん。ところが、渡仏をきっかけにあっさり考えを変えて、帰国後に転職したそうです。 「IT企業で働くことにしたって聞いたときはビックリしました。あれだけ映像の仕事が好きだったのに。それに、すごいIT音痴だったんですよ。ネットやスマホにも興味なくて、iPhoneって何? くらいの感じで
フランス・語学学校近くの道

尚子さんが通っていた学校周辺の街並み

 それなのに、どうしてIT企業に転職を? 「本人も、途中までは映像の仕事に戻る気だったみたいです。でも、フランスにいたときに、インターネットのすごさを実感したそうです。たとえば日本の情報がほしくても、現地の新聞やテレビでは入手できない。でも、ネットでYahoo!JAPANを見れば、瞬時に日本のニュースが読める。それにすごく感動して、ネットの世界を知りたいと思うようになったそうです」  フランス生活は、仕事にも転機をもたらしたようです。

「もうダメだ……」と思った瞬間、楽しかった記憶がよみがえった

 帰国後、結婚や転職など、人生のターニングポイントを経験した尚子さん。でも、目に見える変化だけではなかったと聖美さんは言います。 「東日本大震災の後、『フランスに行って良かった』って尚子がしみじみ言ったんですよ。聞けば、尚子の住んでいる場所は地震の揺れがあまりに大きくて死を覚悟したけど、その瞬間『人生に悔いはないと思った』そうです」  さらに、出産後にはこんな経験もしたそうです。 フランス・アヌシー「尚子は結婚から約1年後に出産したのですが、産後は体調が悪くてキツそうでした。いくら自分が不調でも、赤ちゃんのお世話は必要ですから。そんなある日、赤ちゃんが泣き止まず『もう限界』と思ったそうです」  産後は女性にとって、すごく大変な時期だといわれますよね。 「ところが、もうダメだと思った瞬間、フランスで過ごした時間が頭の中に浮かんだらしいです。きれいな景色を見て、美味しいものもたくさん食べて……そんな日々を思い出したら、体も心もスーッと楽になったそうです。あれだけ楽しい時間を過ごしたのだから、今は大変でもがんばろうと覚悟が決まったと話していました」
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収入は激減! でも得たものも大きかった
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