「この人だからお付き合いしたい」という友人だけとの関係にきちんと向き合った結果、桃子さんは改めて感じることがあったといいます。
「今の人間関係を凄く大切にするようになりました。この人だから会いたい、この人だから話したい、聞きたい、って選択をきちんとできるようになったからこそ、相手としっかり向き合うというか。あと、自分を少しずつ優先する生活もでき始めたかなって思っています」
緊急事態宣言が解除された頃、桃子さんはずっとやってみたかった資格の勉強と、学生の頃の趣味だったアクセサリー作りを再開させたそうです。
「今すぐお金になるってわけじゃないし、これが自分の人生にどう影響するかは分からないです。でも、
今まで時間がないとか、やってうまくいかなかったら落ち込むからと自分に言い訳して避けていた事を、とりあえずやり始めるようにしています」
桃子さんの資格が取れるのは半年後ということで、その頃の彼女がどんな風になっているか、彼女自身も楽しみだといいます。
新型コロナ(COVID-19)の流行は、世界中の人々に価値観の変化をもたらしました。そんな中で、彼女の変化はハタから見たら小さなものかもしれません。だけど何年、何十年と経って振り返った時に、きっと「あのとき考え方を変えて良かった」と思える類の変化なのだと筆者は思います。
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私が「手放して」よかったもの―
<文/おおしまりえ イラスト/ただりえこ>
おおしまりえ
水商売やプロ雀士、素人モデルなどで、のべ1万人以上の男性を接客。現在は雑食系恋愛ジャーナリストとして年間100本以上恋愛コラムを執筆中。Twitter:
@utena0518