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廃墟ホテルに人の気配。肝試しで行ったハズなのに…

暗闇の中で自分たちの様子をうかがっている者がいた?

「私が話しかけても、あいずちを打つ程度でいつになく真剣な表情でした。車に乗り込んですぐに出発したのですが、県道まで戻ったとき、彼氏が『気のせいかもしれないけど、あの部屋にいたとき、遠くから足音のような物音が聞こえたんだ』と言い出したんです。  私たちには聞こえませんでしたが、『ああいう場所に潜んでいる人間であれば、凶器を持っている可能性もあるから』って。なぜ彼氏が急に無言になったのか納得しましたが、その話を聞いた後が一番怖かった。もし遭遇していたら間違いなく叫び声を挙げていたはずです」
(画像は藤崎さんの弟さん提供)

(画像は藤崎さんの弟さん提供)

廃墟を避けるようになった

 深夜の心霊スポット探索は、その後も何度か行ったそうですが廃墟だけは避けていたといいます。 「山奥のトンネルや『(オバケが)出る!』と噂の公園とか無難なところばかりです。廃墟で本当に襲われたらシャレにならないですから。彼氏とはその年の冬に別れてしまいましたが、19歳の夏の一大イベントとして今も鮮明に覚えています」  心霊スポットの廃墟で人にばったり遭遇。ある意味、オバケを見るよりも怖いかもしれませんね。  倒産したものの、解体費用がなくて廃墟のまま放置されているホテルは、全国各地にいくらでもあります。密かに住んでいる人もいるかも――。 ―シリーズ「怪談・ゾッとする話/不思議な話」― <文/トシタカマサ イラスト/カツオ> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
トシタカマサ
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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