『アルツハイマー病 真実と終焉“認知症1150万人”時代の革命的治療プログラム』デール・ブレデセン著(ソシム/2018年)
ここからは、僕が『ガチ速』メソッドにたどり着くまでに感銘を受けた書籍を紹介します。
本書は、UCLAの世界的権威が最先端のアルツハイマー病治療を解説したもの。特にアルツハイマー病をはじめとした認知症治療のパラダイム・シフトとして話題の「リコード法」について、理解が深まります。
専門用語が多く、けっして読みやすい本ではありませんが、低糖質な食生活、MCTオイルやサプリメント、また重金属のデトックスなどが認知機能の低下を防ぐことに有効だという点など、「金森式」実践者にはおなじみの話でもあります。
また、これも『ガチ速』読者にはおなじみだと思いますが、体内のあらゆる“炎症”が、認知症を進行させる要因となることが指摘されています。
脳に炎症を起こす糖質とインスリン受容体の話。腸の炎症として、慢性的な小麦の摂取が引き起こすリーキーガットや乳製品のカゼインの話。アルミニウムや鉛、カビ、プラスチック、農薬など36個の危険因子をリスト化。
また、それらがどう相互作用するのか、どう取り除けばいいのかをライフスタイルの中で変えていけるようにアドバイスしてくれます。ちなみに、「サウナ」も推奨されているのですよ。
オリゴスキャンで、僕はアルツハイマー要因であるアルミニウムが高値で検出されています。侵入経路のひとつに食品保存のアルミホイルがあるほど、長年の生活習慣の中で蓄積された金属毒はなかなかしぶといです。
認知症はある日突然なるわけではなく、加齢とともに金属毒などが脳に蓄積しダメージを与えることで、約20年程度かけて発症に至ると言われています。
なってしまってからでは遅い。慢性炎症、栄養不足による萎縮、毒物などの原因を今から取り除く生活をすることがいかに重要か。よく理解させてくれる良書です。
【企業グループオーナー・作家・金森重樹氏】
東京大学法学部卒。25歳で1億2000万円の借金を負うも35歳で完済。行政書士として脱サラし、現在は不動産、ホテル、福祉事業など年商100億円の企業グループオーナーとして活躍。『ガチ速』シリーズほか著書多数
<取材/仲田舞衣 撮影/高橋宏幸 取材協力/銘煌CITクリニック>