――他に典型的な手口はありますか。
北川「弊社に相談にきた依頼者さんの多くは、半年間・もしくはそれ以上の期間、普通の恋人として詐欺師とお付き合いをしています。詐欺師は、恋人として付き合っている期間に、女性を徹底的に信用させて、『
いずれ私たちは結婚する』という意識にもっていきます。付き合っている期間は本当の恋人のようにふるまいます」
――普通に付き合っていたら、疑いようもないですね。
北川「女性を信用させ結婚を意識させるために、『
君みたいな女性に出会ったことがない』『
君といると家族のように安心する』など、自分にとって特別な女性であるアピールをすごくするんです」
――あまりに褒められると、嘘くさいと思ってしまいますが…。
北川「言葉だけ聞くと、嘘くさいと思ってしまいますが、交際をして楽しい時間を過ごす中で、お互いの信頼関係もできています。シチュエーションやその時々の状況で『
特別な女性だ』と言われたら、やはり嬉しいと思いますし信じてしまうと思います」
――たしかに。
北川「
誕生日にバラの花を100本プレゼントされたんです!と言っていた依頼者がいたのですが、それも言葉だけ聞いたら、『え、バラ100本もいらん!』って思うかもしれないですけど、そこには二人だけのストーリーや流れがありますからね。やっぱり嬉しいものだと思いますよ。
とにかくここまでに、いずれ結婚する意思があると相手に告げ、女性に家族になることを想像させます。
結婚詐欺師はとにかくマメで愛情深く、紳士的であるようにふるまいます」