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小1の妹がトイレへ連れ込まれそうに!乗客もいる昼間の電車で、一体何が?

人がたくさんいる電車の中で、まさかあんな危険な出来事に遭遇するなんて……。夏の大冒険が、今も引きずるトラウマになってしまいました」  幼い頃、妹が目の前で性被害に遭いそうになったという恐ろしい体験を語るのは、現在2歳の子どもを持つ田淵由利さん(仮名・24歳)。
性犯罪

写真はイメージです(以下同じ)

 田淵さんのケースは20年近く前のできごとですが、子どもを標的にした性犯罪は今も後を絶ちません。警察庁が発表した統計(令和3年版 警察白書)によると、令和2年、13歳未満の子どもが被害者となった強制性交等、公然わいせつ、強制わいせつの認知件数は、合計943件。1日あたり2.6件起きている計算になります。  この数字はあくまでも“認知”されている件数。警察に届け出なかった事件もあると考えると、実際の被害はこの数字よりも相当多いといわれています。  取材の前半はにこやかだった田淵さん。でも筆者が詳細を聞いてみると、彼女の顔から笑顔は消え、表情は一瞬で曇りました。本人が傷つかないように注意しながら、ゆっくりと当時の話を聞きました。

田舎の祖母の家まで、子ども2人での電車旅

 みなさんは昔、子どもだけで旅行をしたことがありますか? そのときの感覚を覚えていますか? まるで冒険が始まるような、刺激的で不安と好奇心が入り混じったような気持ちになったのではないでしょうか。
電車 旅行

写真はイメージです(以下同じ)

「私が小学3年生、妹が1年生の頃の話です。その夏、妹と2人だけで長距離の電車旅に挑戦したんです。私の家もおばあちゃんの家も、同じ北関東。でも、電車で行こうとすると片道2時間半以上かかります。JRとローカル線乗り継いで2~3回乗り換えをする大冒険でした」  田淵さんにとって、電車の旅は人生で初めて。ましてや、子どもだけで乗り換えをして、電車に乗るなんて。ホームまで送ってくれたお母さんと別れてから、終始緊張しまくりだったそうです。 「ちゃんと着くかな、乗り間違えてないかなと、ずっと頭上の路線図とにらめっこしていました。でも、ちょっと余裕が出てくると、妹に『どうしよう! おばあちゃんち乗り過ごしちゃった!』って脅かしてビックリさせたり。今思うとちょっと意地悪でしたね(笑)」 ボックス席 電車 旅行 当時その路線の電車は、今では懐かしい、対面式のボックス席(4人席)。小さなリュックからジュースを出して大切に飲んだり、妹とアメを分け合ったり。どんなにささいなことでも、人生初の大冒険の中では一つ一つが新鮮で、大人になったような高揚感を感じたそうです。 「知らないおばあちゃんやお姉さんに『2人だけなの?』『すごいなあ』と褒められることもあって、とにかく嬉しくて誇らしくて、なにをしてもどんな景色を見ても、とにかく新鮮で楽しかったです」

声をかけてきた知らない男が「目を見開いて妹を見つめていた」

 そんな微笑ましい大冒険が一変したのは、無事に2度目の乗り換えを済ませたあとでした。  2人の座るボックス席に腰掛けてきた、一人の男性に田淵さんは違和感をおぼえます。 「30代くらいの人だったかな……。その人が座ってすぐ、『お父さんとお母さんは?』『2人だけで旅行しているの? すごいなあ!』と話しかけてきたんです。  優しそうなお兄さんだなと思ったんですが、ずっと妹のことしか見てないんですよ。私が答えても視線はじーーーーーーっと妹を見つめたまま。目を見開いたまま固定しているような。そのうち妹の手をずっと握り続けたり、もう片方の手で頭や頬を何度もなでたり。妹は嫌がってはいなかったんですが、私は子どもながらに『なんかこの人怖い……』とゾッとしました」
目を見開いてこちらを見つめる男性

※写真はイメージです

 まるで田淵さんのことは見えないかのように、妹さんから1ミリも視線をそらさずにニヤニヤしながらなで続ける男。そして、男の行為はさらにエスカレートしていきます。
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「トイレに行こうね」父親のようにふるまいだして……
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