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女性がストーカーになる時。被害男性たちの声「人生を狂わされた」

「会社に行くなら、飛び降りて死んでやる」

ストーカー 同じく渡辺大地さん(仮名・30代男性)も、自力で被害を脱した。加害者は、元交際相手の女性。男ウケしそうな美人で、合鍵を渡したのが運の尽きだった。  その後、徐々に束縛が強くなり別れを切り出すと、女性は逆上。合鍵を使って自宅に居座るようになり、出社しようとすると「行かないで。会社に行くなら、ここから飛び降りて死んでやる」と暴れる。 「勤務先に何度も電話がかかってきて、『あいつをクビにしてほしい』、『女性社員は彼と話さないでほしい』と訴えてきました。そのうち取引先にまで電話をかけるようになって……」  退職を余儀なくされた渡辺さんだったが、女性に対してはあえて“奇策”を講じて撃退に成功した。 「一緒に観覧車に乗ったときに、自分の靴下を脱いで臭いをかいでみせたのです。変な話ですが、その時は必死でした」  狙い通り幻滅してくれたのか、つきまといはやんだという。ウソみたいな話だが、ストーカーの妄想恋愛は、ちょっとしたことで冷めるのかもしれない。

ターゲットになるのは“優しすぎる長男”タイプ

 ストーカーは性別を問わず、被害者の人生を破壊する。探偵として30年以上にわたりストーカー被害者からの依頼を解決してきた金澤秀則氏は、狙われやすい男性の特徴について、次のように話す。 「そもそも被害者の大多数は女性ですが、男性の場合は優しい、正義感が強い、面倒見が良い、同情心が深いといった性質を持つ人。また、家族に女性が多く女性慣れしている人よりも男系家族の長男タイプが標的になりやすい。外見は、地味であるよりも派手でモテる男のほうが被害に遭うことが多いと感じています」  特に他人より「優しさ」が強いほど、被害係数が大きくなる。そういう人は知らぬ間に、オセロがひっくり返されるかのように追い詰められていくのだという。
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女性の場合は人前に堂々と現れる傾向
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