咲奈さんは部屋の温度について義母に伝えたところ「お父さんこれだけはどうしても譲らなくて…ごめんね」と、困った顔で謝られるばかりだったそうです。咲奈さんの夫に至っては、もう諦めているのか、今更言っても無駄だとの一点張りだったといいます。
「寒いのはさ、着込んだりできるでしょ? でも、暑いのはねぇ、エアコンしか頼れないからね。昔から僕は暑がりなんだよ。情熱派だからかな」
義父は冗談混じりで持論を展開するだけで、咲奈さんの困惑には全く気づかない様子。ただ、咲奈さんには例年にはない、どうしても譲れない理由があったそうです。
「実は、今、第一子を妊娠中なんです。夫とも相談し、安定期に入るまでは周囲に伏せることにしていたんです」
元々冷え性な上に、それが原因で流産などしたら取り返しがつきません。咲奈さんはなんとしてでも義父に理解してもらいたい気持ちでいっぱいでした。
その夜、義母に妊娠していることを伝えた咲奈さん。それを聞いた義母は顔色が変わり、自分がなんとかすると約束してくれたそう。