たしかに、SNS等で話題になる幼児自慰も女児の話が多く見られますね。幼児期においては女児の自慰行為の方が多いということなのでしょうか?
「私が推測するに、男の子が性器に触れてるのを見ても親は“そんなものかな”と見過ごせても、幼い娘が自慰をしている姿を見るのは
親にはショックが大きいのでしょう。男の子よりも女の子の方が性器に触れていることが多いわけではないと思います」
2歳で自慰行為は早すぎると驚く親も多いと思いますが、産婦人科医の宮本亜希子先生はこう言います。

「まったく早くありません。実は生後数ヶ月の赤ちゃんでも足を交差させたり体全体を固くするような動きをして、性的興奮を伴わない自慰行為をしているというケースもあるのです」
それにはこんな
体の構造が関係しているのだそう。宮本先生が続けます。
「男の子に外性器があるように、女の子にも幼児期から外性器である陰核(クリトリス)は存在するため、男の子と同じように触ったりたまたま当たったりすることで気持ち良いと感じるのです」
見つけても叱ることは絶対NG。自然としなくなるケースも
では、幼い娘や息子の自慰行為を、親はどんな心持ちでその姿を見守れば良いのでしょう。荒谷さんはこう言います。
「お子さんの成長過程と思い、間違っても“何してるの!”と怒ったり
“そんなことやめなさい!”と怒らないことです。怒られた子供は“これはしてはいけない事なんだ”と後ろめたさを感じます。自慰行為そのものに後ろめたさを感じさせる必要はありません」

宮本さんも過剰に心配せず見守ることが大事と言います。冒頭で話していた4歳女児も自然としなくなっていたそう。
「母親と話すうちに、自分も小学校低学年から性器を触ると気持ちがいいことを知っていたし、大人の今でも触れて満たすことがあることなどを思い返し、見守ろうと決めたそうです。その結果、小学校に上がる前には自慰の癖はなくなり、小学4年生になった今もしていないそうです」