これだけSNSでの反響が大きい要因として、登場人物に感情移入しやすいことが挙げられる。そこも工夫がされており、「本作ではメインの4人のモノローグ(心の声)を入れているので、例えば、『みちはこんなに苦しんでいるけど、陽一にもそんな事情があったのか』といったことがわかるため、共感しやすくなっています」と説明。

第4話より
「原作漫画でもそうだったのですが、
置かれている立場、抱えている葛藤などが全員異なる、四者四様の本音が描かれることってなかなかないじゃないですか。その新鮮さも楽しんでもらえる部分かもしれません」
とはいえ、4人もモノローグがあるとごちゃごちゃしてしまいそうだが、このバランスはどのように調整しているのか。三竿氏は「
それはもう本当に、台本を作る時にいつも悩んでます(笑)」と困り顔を浮かべる。
「モノローグを入れなくても芝居だけで心情が伝わる場合もありますので、その場合はモノローグを削ります。ただ、顔で笑って心で泣く、というシーンも少なくありません。そうなってくるとモノローグが必要になります。そこのバランスは本当に難しいです」

第4話より
モノローグを入れるかどうかの判断基準としては
「放送された時の映像を頭に浮かべて『いける!』と思えるかどうかで決めています。ただ、役者さんたちの演技が本当に素晴らしいので、モノローグを入れるべきかどうか、いつも悩んでいるんです(笑)」と語る。心理描写への意識がとても高いため、視聴者の心が揺れ動きやすいのかもしれない。