既婚をかくすクズ男性「病気の姉と同居だから家に呼べない」。問い詰めたら、まさかの反応
マッチング・アプリを通して出会った相手の数、200人ーーこう聞いて多いと見るか、少ないと見るかは人によって分かれるでしょう。これは、フリー・ジャーナリストの速水由紀子さんが、実際に複数のマッチング・アプリを駆使して出会った男性の数です。
アプリでの“婚活沼”にハマッている人には、200人という数字は決して多くないようです。
速水さんが最初にリアルデートしたのが、これまで500人の女性とマッチングしてきたという51歳の男性。その後も出会う相手には事欠かず、妻に先立たれ都内高級住宅地でひとり暮らしをする56歳の資産家男性や、週末ごとにクラブで踊り明かす42歳の“佐川男子”など、バラエティに富んでいます。
なのに、なぜか深い&長期的な交際には至らない……。
現在、婚活をしている人の5人に1人がマッチング・アプリでの出会いから結婚にいたっているそう。しかしそこに集うのは、結婚を望みながらも実現にはほど遠そうな人、実は結婚が目的ではない人など、さまざまな背景と目的をもった男女でした。
速水さんが出会い、取材することで見えてきた、承認欲求が渦巻く“マッチング・アプリ婚活沼”とは? そこにハマるのを回避する方法はあるのでしょうか?
なかでも気をつけたいのが、独身のふりをして出会おうとする男性たち。その生態を紹介します。
(以下、速水由紀子著『マッチング・アプリ症候群~婚活沼に棲む人々』(朝日新聞出版)より本文を抜粋、一部編集を加えたものです)
マッチング・アプリの深海に棲息するクズの中でも最下層のクズ男は、既婚者だということを隠して登録し、口を大きく開けて待機しているサメのような詐欺男だ。
しかし、アプリで理想の男に巡り合えると確信しているマッチング・アプリ症候群の女性にとっては、既婚者さえしばしば「彼の結婚は間違いで、私こそが運命の相手」という宗教的な情熱の対象となる。
その最大の理由は2人の出会いがクローズドなアプリ世界で、周囲には不倫に眉をひそめる職場のお局たちや、飛び交う同僚たちのバッシング、心配する友人や親兄弟の過干渉が入る確率が非常に少ないからだ。そう、アプリには「世間」というしち面倒臭いものは存在しない。
だから相手が単なる欲望のために妻子と彼女を往復できる鬼畜男でも、ロマンティックな熱愛と信じ込んでしまえばとことん暴走できるかもしれない。すべてを知った彼の妻が訴えてこない限りは。

※写真はイメージです(以下同)
沼に集うさまざまな男女
不倫にハマりやすい構造がある
