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近年の二世俳優は単なる“七光り”ではないと言える理由。有名俳優・歌手の息子たちから考察

腹が据わったコメントに注目

 そんな時代の勢いを背景に、まだまだ他にも頼もしい才能がざくざくきている。今年もジュノン・スーパーボーイ・コンテスト(第37回)のエントリーが締め切られ、審査が始まっているが、ひとりの応募者が注目を集めている。  ライブ配信サービス「SHOWROOM」で1審査中のその人の名は、谷原七音。プロフィールには、「俳優をやっている父の影響」と書かれ、谷原の苗字からネット上で考察が飛び交った。そう、彼は谷原章介の長男なのだ。  対して彼はInstagramの投稿で「中には、生まれのことだったり、親に関することだったり、いろんなDMとか質問もいただいたんですけど、そこは僕は当たり前のことだと思っていますし、僕は僕なので、これからも自分がやるべきことは何も変わらないのかなと思ってます」と言及。  筆者は特に「当たり前のこと」の部分にグッときた。好奇の眼差しにさらされようと、あまり気にしない。むしろ自分に関する事実それ自体が「当たり前」と言い切る、腹が据わったコメントとして読解すべきだ。

実父はいしだ壱成

 SHOWROOMプロフィール記載の好きなドラマには、『未成年』(TBS系・1995年)があげられていて、これは谷原出演作。主演はいしだ壱成。谷原といしだは兄弟役を演じたのだが、いしだこそ、谷原七音の実父だという事実。  同プロフィールにある「父」とは、母の再婚相手である谷原でもあるだろうし、いしだでもあるというダブルミーニングなのだが、いや、それも本人にとっては当たり前のこと。  ここ数年の応募者で、こうした芸能トピックを1次審査段階から提供するというのは珍しいし、“若手俳優の登竜門”と呼ぶにはすでに権威が下がっていると言わざるを得ない同コンテストに再び活気をもたらすかなとも思った。  試しに過去10年間の応募者総数の推移を確認してみる。2013年から2017年までは増加。そこから2020年までは横ばいぎみに推移し、2021年からは減少傾向にある。数字から見える事実は、1988年から開催されている歴史同様に重く受け止めなければ。
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コンテストでドラマが生まれることに期待
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