Entertainment
News

鳥居みゆきが発達障害の診断を受けない理由「何かしら診断名がつくのはわかってるけど…」

 Eテレで放送中の子ども向け番組『でこぼこポン!』(Eテレ)への出演を契機に、児童発達支援士、発達障害コミュニケーションサポーターの資格を取得した鳥居みゆきさん。 鳥居みゆきさん 同番組は公式サイトで「発達が気になる子を楽しくサポート!特別支援教育番組」と紹介されています。  前編、中編に続き、後編ではEテレの番組に出るきっかけになった甥っ子さんへの思いや、療育(発達支援)などについての考えについて聞きました。 【前編】⇒「暗記は得意だけど、あえてしなかった」鳥居みゆきが資格をスピード取得できた理由 【中編】⇒「学校でパニックになると…」鳥居みゆきが明かす幼少期の“困りごと”

甥っ子は、私より「でこりん」に夢中

鳥居みゆきさん――『でこぼこポン!』に出演したのは、Eテレに出ることで甥っ子に喜んでもらいたかったからだそうですが、実際に番組に出て反応はどうでしたか? 鳥居:甥っ子たちと一緒にいるときにテレビで『でこぼこポン!』が流れると「わあ! みゆきちゃんだ」と言ってくれます。でも隣に本物の私がいるのに、テレビ画面の「でこりん」ばっかり見るんです。私が伊達メガネを引っ張り出してきて、「解決するのだ!」ってでこりんの決めセリフをやっていると「今でこりん見てるから邪魔」って、ひどいんですよ(笑)。 6歳の甥っ子とはよくゲームをしてます。大人の立場としては接戦して負けてあげるのがいいと思うんですけど、私は本気で頑張ってるのに負けちゃうんです。そうしたら「みゆきちゃんがやったことないゲームだから元々3点持ってていいよ」ってハンデをくれるようになりました。最近は甥っ子の方が大人になりましたね。 甥っ子孝行はもうできたから、これからは知り合いの子どものために、悩んだりモヤモヤしていることがあったら気軽に相談してもらえたらいいなと思ってます。 ――子どもたちの発達などについて支援したいという気持ちになったのは、甥っ子さんが産まれてからなのでしょうか。 鳥居:そうですね、でも甥っ子が産まれるまでは子どもがあまり好きじゃなくて「仲良くなれるのかな?」と思ってたんです。

発達障害について、もっと気軽に話してもいいはず

鳥居さんが取得した資格のテキスト

鳥居さんが取得した資格のテキスト

――そうだったんですね。甥っ子さんが産まれてからはどうでしたか? 鳥居:実際に甥っ子が産まれてみたら、子どもに対してフランクに接することができるようになりました。周りを見ていると、お子さんがいても自分の子どもだけが大事で他の子は大事じゃないみたいな人が結構多くて、よその子どもに対して寛大に見られない人も多いなと思います。 子どもがいても仕事ばかりして子育てに関わっていなかったり、人によってはつらい経験があることで、子どもに対して温かく見られないこともあると思うんです。そういう人の存在を全否定してはいけないし、「あなたの思いも理解するから、子持ちの人の気持ちも理解してね」って感じでいけばいいのかなって思ってます。大人だってみんな子どもだったんだし、誰の味方でもなく神目線で考えてます(笑)。 ――資格を取ったことで、相談を受ける機会は増えましたか? 鳥居:「発達障害について話せる人」みたいなイメージになったみたいでよかったです。本来は気軽に話してもいいはずのことなのに、「今までは喋りづらかったんだね」って思いました。 「発達障害だと言ったら、どう思われるか分からない」というのもあるかもしれないし、そうやって抱え込んじゃうお母さんはいるんだろうと思います。「ママ友には言ってないんだ」とか「療育に行ってるのは内緒にしてるんだよね」と言ってる方もいます。
次のページ 
「子どもは宝だし、社会のみんなの子ども」
1
2
3
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ