「実は彼、私が履いた下着を洗濯カゴから盗んで、ネットオークションで売りさばいていたんです」

ミユキさんは彼と家事の分担をしていました。彼が洗濯や風呂掃除や部屋掃除を担当し、料理はミユキさんが担当していたそうです。彼に洗濯を一任していたことで発覚するのがだいぶ遅れてしまったのだとミユキさんは語ります。
「彼がお風呂に入っていたとき、たまたまスマホが開いたままになっていたんです。何気なく見てみると、オークションサイトの画面が表示されていました。そこには女性モノの下着が一覧で並んでいました」
相手の許可なしにプライベートを詮索してはいけないと思いつつも、興味本位から覗いてみると、どうも見覚えのあるラインナップばかりが出品一覧に並んでいました。ミユキさんがここ最近購入した下着と完全に一致したのです。
「お気に入りのブランドで揃えているのですぐに気が付きました。不審に思って、お風呂から出てきた彼に説明を求めました。そうすると、彼はとても慌てた様子で必死にはぐらかそうとしたのです。『これは何かある』と勘が働き、追及したところ全てを白状しました」

彼が白状したところによると、同棲生活を始めて間もない頃から犯行に及んでいたのだそうです。その事実を知った瞬間、急に彼が得体のしれない怪物のように感じられたそうです。しかも、それだけではありません。
「用意周到にも、同一商品を事前にネットで購入し、バレないように工作していました。受取先もコンビニや局留めにするなど、隠蔽工作をしていたんです。下着を売っていたこともそうですが、私にバレないように、色々と手を回していたっていう事実に、本当に気味悪くなっちゃって…」
彼は必死に謝罪をしてきたそうです。しかし、それまでのミユキさんの抱いていた好印象がかえって仇となり、どうしても許せなくなってしまいました。