食物繊維や水分以外で、まず注目したいのが以下の2つです。
・食事からの摂取カロリー
・食事からの栄養素のバランス
便秘は、単に食物繊維や水分の問題だけでなく、エネルギー不足が原因となる場合もあります。体を動かすエネルギーが足りないと、腸の動き(ぜん動運動)も低下してしまうのです(※3)。
また、例えばマグネシウムや亜鉛、ビタミンB群などは、腸の働きをサポートする重要な栄養素。これらが不足すると、便秘リスクが高まることも示唆されています(※2、※4)。
さらに、便秘の根本原因の一つに「体の炎症」があります。
長期間の便秘は、腸内細菌のバランスを崩し、炎症を引き起こす物質が増加。これがさらに腸の動きを低下させ、悪循環に陥る可能性があります。
では、どうすれば良いのか? 近年注目されているのが、食事性炎症指数「DII」と呼ばれるものです。また難しそうな漢字が出てきましたね……(笑)。

これは、食事全体から「炎症を引き起こしやすい食べ物の量」と「逆に炎症を抑える食材の量」を数値化して評価したもの。簡単にいうと、以下の通り。
・DIIスコアが高いほど「炎症を引き起こしやすい食事」
・DIIスコアが低いほど「炎症を抑える食事」
1つの研究では、DIIが高い(=炎症を引き起こしやすい食事)ほど、腸内細菌バランスが崩れ、「便秘のリスクが上昇したり」「便秘が慢性化しやすい傾向」が示されています(※5)。
DIIスコアが低く、便秘改善に良い食事の具体例などは、また別の機会に詳しくお伝えしますね!