泥んこ遊びって本当に必要?我が子の「体験」に必死だった私が、普通の熱海旅行で気づいた大切なこと
体験から始まる「学び」と「議論」〜アクティブ・ラーニングの視点
近年、教育現場では「アクティブ・ラーニング」という手法が注目されています。これは、実体験を通じて学ぶことで、より深い理解や学習意欲につながるという考え方です。
たとえば、海で泳いでいるときに「なぜ海の水はしょっぱいのか」と、舌で実際に味わったからこそ疑問が生まれ、それを調べてみたくなる。教科書で「海水には塩分が含まれている」と読むのとはまったく違う、リアルな体験から生まれる好奇心が、本当の学びにつながっていく。さらにそこから、親子で議論を深めていくことで、学びを得ていく。
そうしたプロセスこそ真の学びと言えるのではないでしょうか。体験は単なる遊びではなく、知識を定着させ、思考力を育むための重要なきっかけとなる。
そういう子どもの好奇心を親子一緒になって探求していく。それこそが体験の真の価値と言えるのかもしれません。
大切なのは、誰とどう過ごすか
今回の熱海旅行を振り返ってみて、体験そのものよりも、「誰とどんな気持ちでその時間を過ごしたか」ということが何よりも大切だと改めて思いました。
お金を払ってサマーキャンプに参加させたり、プログラムされた体験活動に参加させることも、もちろん意味があると思います。
でも、天候が悪くて予定が変わったり、うまくいかないことがあったりしながらも、親子で一緒にその場その場を乗り越えていく。そんな「生の体験」を共有することが、やっぱり一番大切なんだなと実感したんです。
皆さんも、この夏に経験した小さな思い出やちょっと困ったけれど笑い話になった出来事があれば、ぜひ教えてください。
【Voicyで聴く】⇒音声版「大木優紀の旅の恥はかき捨てて」
<文/大木優紀>大木優紀
1980年生まれ。2003年にテレビ朝日に入社し、アナウンサーとして報道情報、スポーツ、バラエティーと幅広く担当。21年末に退社し、令和トラベルに転職。旅行アプリ『NEWT(ニュート)』のPRに奮闘中。2児の母


