Lifestyle

44歳・元テレ朝アナ「家族4人でのハワイ移住」を報告。“大きな壁”と不安を明かす

 新卒から18年半、テレビ朝日のアナウンサーとして、報道、スポーツ、バラエティなど多岐にわたる番組を担当してきた大木優紀さん(44歳)。
大木優紀さん

大木優紀さん

 40歳を超えてから、スタートアップ企業である「令和トラベル」に転職。現在は、令和トラベルが運営する旅行アプリ「NEWT」(ニュート)の広報、まさに「会社の顔」として活躍中です。  第19回となる今回は、大木さんが新たな転機について語ります。(以下、大木さんの寄稿)。 【過去記事】⇒連載「大木優紀の旅の恥はかき捨てて」を読む 【Voicyで聴く】⇒音声版「大木優紀の旅の恥はかき捨てて」

家族でハワイにいくことになりました!

 みなさんこんにちは。大木優紀です。この秋、私たち家族、そして私自身のキャリアにとっても、大きな転機を迎えることになりました。10月から、ハワイにある令和トラベルの子会社Aloha7へ出向し、家族全員でハワイへ移住します!  このお話をいただいたのは、今年の春先のこと。テレビ朝日のアナウンサーとして長く働き、40歳を過ぎてスタートアップ企業・令和トラベルに転職。そして今回は、会社員としての新たな挑戦です。  何よりも今回の決断は、私が“一家の大黒柱”として家族を背負い、海外へ飛び出すという大きな一歩でした。ハワイと聞くと、青い空、心地よい風、輝くビーチ。そんな明るい景色を思い浮かべる方も多いと思います。私自身も、いつか住めたらいいなと思っていた場所でした。  けれど、いざ「自分が移住する」となったとき、胸の中に生まれたのは、憧れよりも迷いでした。仕事の面では、「日本人の海外旅行のふるさと」ともいえるハワイを盛り上げたいという思いがありました。  しかし、母として、妻としての私には「家族の現実」もあります。自分が作りたいキャリアだけを考えればいいのではなく、子どもの教育や、夫の仕事のこともあったので、頭の中で何度も問いが巡りました。  それでも、家族で何度も話し合いを重ねた結果「挑戦できる“今”を逃したくない」という思いが、私たちの背中を押してくれました。  そしてこの10月、家族揃って、ハワイへと出発します。  ここに至るまでには、3つの大きな壁がありました。今日は、その壁と向き合った日々について、お話ししたいと思います。

ひとつ目の壁:ビザ取得までの長い道のり

 私たち一家を最初に悩ませたのが、「ビザ」でした。ハワイ、つまりアメリカは今、ビザの発給が非常に厳しくなっているのです。  今回、私自身の就労ビザに加え、家族の帯同ビザ、そして夫の配偶者ビザも必要でした。夫も私の挑戦に合わせて、今の仕事を半分以下にして、リモートワークに切り替える働き方に変えてハワイに一緒にくることになっていたので、配偶者ビザが必要という状況でした。  専門の弁護士の先生に相談し進めたのですが、提出書類も複雑かつ大量でした。私がどれだけハワイ、ひいてはアメリカ合衆国に貢献できる人材なのか。それを証明するために、大学の卒業証明書から個人プロフィール、会社の財務状況、今後の事業計画、家族構成に至るまで、あらゆる資料を用意しました。専門の弁護士さんの力も借りて慎重に準備をしてきました。  それでも、ビザが「取れるのか、取れないのか」まったく見えない不確実な期間が続きました。そんなある日、突然、アメリカ大使館から面接のオファーが。面接まで進むとかなり申請が通る確率が上がると聞いていたので、「わ!リーチがかかった!」という感じで、アメリカ大使館に行きました。  大使館での面接はもちろん英語。好きで英語の勉強をしてはいましたが、日本の大学卒業レベルくらいの英語力だったので、それはもう緊張して。  面接官を前に、「自分がどういうスキルがあって、どんな価値を提供できるのか」「この仕事を通して、ハワイにどんな貢献ができるのか」というお話をしました。  私は、ハワイに日本や世界の観光客を呼び込み、現地の観光を活性化していきたい。その想いを、拙いながらもまっすぐに伝えたつもりです。  そして、面接の後、無事に「承認」の知らせが届いたとき、心の底からホッとしました。やっと、スタートラインに立てた。そう思えるまで、本当に長く、高い壁でした。
次のページ 
2つ目の壁:子どもの教育
1
2
3
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ