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「結末が予想外すぎた」野木亜紀子の伏線に日本中が鳥肌…伝説級の脚本家たちが暴れた秋ドラマが凄すぎた!

岡田惠和『小さい頃は、神様がいて』

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画像:TVerより

この秋、筆者の心に最も沁みた大御所脚本家作品は、岡田惠和氏脚本の『小さい頃は、神様がいて』(フジテレビ系)。ふたりの子をもつ夫婦、夫・渉(北村有起哉)と妻・あん(仲間由紀恵)を中心に、「たそがれステイツ」に暮らす住人たちの人生模様をユーモラスに温かく描くホームコメディーです。 19年前に交わした「子どもが二十歳になったら離婚する」という約束を、夫は冗談のように忘れ、妻だけが心の支えにしてきた——そのズレが嵐の夜をきっかけに静かに動き出します。

離婚へ向かう会話が、こんなに優しい。岡田脚本の真骨頂

岡田脚本の魅力は、物語自体や設定はそこまで現実的ではないものの、登場人物たちの解像度がとても高いこと。本作でも、物語の中心にいる渉・あんの中年夫婦のキャラクターが、語る悩みや、繰り広げられる喧嘩……そのどれもリアルでした。 悪人を作らずに“善意の世界”がベースであることも、岡田脚本らしい。悪人は存在しなくとも、悲しいことも、理不尽なことも起こります。そんな人生を、誰と、どんな風に生きていくのか。渉とあんが、たそがれステイツの住人や家族、そしてお互いと向き合いながら離婚という選択に向けて積み重ねた会話は、リアリティがありながらも優しさが散りばめられたものでした。 すれ違いながらも、相手だけではなく、自分だけでもなく、みんなが幸せになる生き方を探る物語は、まさに岡田氏の真骨頂でした。離婚して、ひとりとひとりになった渉とあんが、最終回でも一緒にいる世界線も美しかったです。 ========== この秋は、2025年を締めくくるにふさわしい良作揃いのクールでした。何度も観返したくなる作品が多く、年末年始も余韻が楽しめそうです。 <文/鈴木まこと> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
鈴木まこと
日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間でドラマ・映画を各100本以上鑑賞するアラフォーエンタメライター。雑誌・広告制作会社を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとしても活動。X:@makoto12130201
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