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50回超すセクハラを受けた女性社長「最も多いのは壁ドン」その対処法は

若い彼女の尊敬を裏切った仕事のパートナー

ディナー 加藤さんが一番「参った!」というセクハラが、起業したばかりの26歳の頃。広告会社の40代前半の社長と、共同経営者として起業家をサポートするビジネスを手掛けたときのことでした。 “働き方プロジェクト”を推進し、Wワークや独立経営を助ける仕事で、Web制作ビジネス展開の土台もでき、ワクワク連続。スタートも決まると、2人で祝杯を挙げたそうです。 「レストランの半個室で、向かい合って食事。お酒も飲んでいました。突然、私の後ろのソファー席に私を押し倒して、首にキスをしたのです。想定外のことに『え?』となって、固まってしまいました。何も反応しない私に、面白くなかったんでしょう。『大丈夫?』と体を離しました。  彼は『えー、ごめんね』と謝罪しましたが、私は茫然としてしまいました。尊敬していた男性から、いきなり押し倒されたのですから、ものすごくショックでした。『そろそろ行こうか』という声に我に返りましたが、それから心が揺れ動きっぱなし」  仕事のパートナーからセクハラされたことに動揺した加藤さんは、共同経営者を辞退することを考えました。しかし、責任感から途中で放り出せないと悩みます。

尊敬の念とモラルの間で彼女だけが悩んだ結果

「20代の尊敬は、恋愛感情に近いものがあるんです。相手が別居中だとわかっても、付き合うと不倫になる。 『不倫は嫌だな、でもこのまま一緒にビジネスできないなぁ』と悩み続けているうちに、仕事のほうから離れていきました」  結局、会社自体がダメになってしまい、その社長とは自然消滅したそうです。 「セクハラ防止対策は、普段から気が強いという雰囲気を漂わせ、スキのない振る舞いが大事です。ファッションも、自分の年代よりも一回り上の世代が着ているスーツやラグジュアリーなワンピを選んでいます。」  でも、気が強いキャラクターを相手に印象づけても、どんなファッションでも、被害に遭う時は遭いますよね。 「それでも力で迫られたら、急にかわいらしくなって、壁ドンのときみたく『今度また』というニュアンスで、さっさと逃げてください」  まさに「逃げるは恥だが役に立つ」ですね。 ―私達の身近な「セクハラ」 vol.14― <TEXT/夏目かをる イラスト/鈴木詩子>
夏目かをる
コラムニスト、作家。2万人のワーキングウーマン取材をもとに恋愛&婚活&結婚をテーマに執筆。難病克服後に医療ライターとしても活動。ブログ「恋するブログ☆~恋、のような気分で♪
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