「一番ヘンだった婚活男性」を結婚アドバイザーが明かす
女性とくらべて、あまりオープンに語られることがない「男性の婚活話」。彼らはいったい何を考え、どんな活動をしているのでしょう? 前回に引き続き、結婚相談所ganmi代表の三島光世さんにお話を伺います。
20年近く、婚活業界で数多くの婚活男性にアドバイスをしてきた三島さん。彼女にとって今までで最も印象深かった男性は、国立大学理系(偏差値65以上)卒で大手メーカー勤務の35歳。一言でいえば“変人”でした。
しかしこの男性は、自分を変えたことで、成婚できて人生も明るくなったそうです。男性も女性も本気を出せば願いは叶う。そんな勇気をもらえる婚活エピソードです。
「第一印象が強烈でしたね。下を向いたまま、目を合わせようとしないのですから。メガネをかけた一見知的な高学歴男性ですが、こだわりが強く物事に対して柔軟になりにくい。しかも納得できないと前に進めないタイプの人でした」と語る三島さん。
男性は三島さんのアドバイスに納得できなかったため、「他にオススメの相談所はありませんか」と競合他社への紹介を求めたといいます。失礼な申し出でしたが、三島さんは「いいですよ」と承諾して、複数の相談所を紹介したのです。ところが半年後に、再び三島さんのところに戻ってきた男性。一体何があったのでしょう。
「紹介した結婚相談所に全部入会したそうですが、どこもうまくいかず、うちでやり直したいと。事情を聴くと、他社がサジを投げてしまうのがよくわかりましたよ」
それは彼がある女性に、毎回800ワードにわたる長文メールを出したりして、女性からドン引きされたこと。女性の気持ちを理解できないこの男性に、三島さんもためらいましたが、彼が熱心に「再入会したい」と切望したそうです。
「他の結婚相談所はうちほどサポートしてくれないというのが、再入会の理由でした。そこで条件付きで、再入会を認めたのです」
三島さんからの条件というのは、彼の条件通りの女性を求めるのではなく、三島さんのアドバイスを聞くということでした。
「彼の希望条件は、若くてかわいい女性でした。でも女性の前で下を向いてうつむく彼と、会話が進むと思えませんから、『若くてかわいい』に執着しないでもらうこと、それから想定外の質問がきてもあわてないこと。そして女性の本質も教えました」
仕事や趣味のことでは話せるものの、想定外の質問がきたときに対応ができないと嘆く男性に、三島さんが「後から答えると言えばいいのよ」と対策を伝授。また女性は相手の気持ちを傷付けないために状況をオブラートに包むことが多いと教えたのです。
「ところが、ある女性から真剣交際を断られたときに、『女性は嘘つきだ』と決めつけてきたのです。その女性が複数の結婚相談所に入会していて、自分は二股をかけられたのではないかと。絶句しましたね。それはないと説明しても、私のいうことなど聞かないのです。
しかもその女性に自分を振った理由を、便せん4枚に書いてくれと。オブラートに包まなくてもいいから、はっきり言って欲しいと。ほとほとあきれましたが、女性に頼んだら、承諾して便せん4枚にまとめてくれたそうです」
男性は振られた理由を「初めて納得した」と感動したそうですが、納得できないのが三島さんでした。再入会の条件を無視するどころか、自分さえ納得できれば、他の人の都合はどうでもいいという自己中な考え方にキレてしまったのです。
プロもお手上げ?人のアドバイスをぜんぜん聞かない!

心を入れ替えて再スタートしたのはいいけれど…
1
2