本人の意向を無視して結納式をセッティングする父親たち
旅行後、この話を息子から聞いた彼氏父も「俺も会いたい!」と超ノリ気に。そこで旅行の翌週、さっそく両家の顔合わせがあったそうです。
「彼とはお互い結婚を意識していましたが、この時点ではプロポーズもありませんでした。でも、父親2人はこの再会に喜んじゃって、気づいたら両家の陰謀によってこの日が結納式ということにされちゃった。
彼には後日プロポーズしてもらいましたが、順番が逆になってしまったので複雑な気分でした(苦笑)」
結局、2人は両親たちに押し切られる形で翌年に挙式。現在は1歳半の男の子の子育てに奔走される日々ですが、父親コンビはオモチャのグローブやバットを買い与え、野球をさせる気マンマンのようです。
「お父さんは『3人でキャッチボールをやりたい!』と言うけど、ウチの子ともう1人はお義父さんで、父親である彼が入っていない(笑)。本当はサッカーをさせたかったみたいだけど、この様子じゃ却下されちゃうでしょうね」
結婚する当人にしてみたら実家と義実家の仲がいいのは喜ばしいことですが、夫婦そっちのけで仲が良すぎるのも困りもの。とはいえ、これだけ愛情を注いでもらえるわけですからお子さんにとっては幸せなことなのかもしれませんね。
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シリーズ 夏の恋愛エピソード vol.11―
<文/トシタカマサ イラスト/鈴木詩子>